ウクルインフォルム通信、スシチェンコ判決に関する声明を発表

ウクルインフォルム通信、スシチェンコ判決に関する声明を発表

ウクルインフォルム
ウクライナ国営通信「ウクルインフォルム」は、国際的な報道機関に対して、ロシアの裁判所が下したロマン・スシチェンコ同通信記者への違法判決を非難するよう呼びかける。

ウクルインフォルムは、このような声明を発表した。

声明には、「私たちは、『国境なき記者団』、ジャーナリスト保護委員会、欧州安全保障協力機構(OSCE)報道の自由問題代表、その他の国際機関や関係者に対して、私たちとともにウクライナの記者に対する違法判決を非難することを、そして、ロシア政権にスシチェンコ記者を解放し家へ帰すよう要求することを呼びかける。ロマン・スシチェンコ記者やその他のロシア政治体制の被害者達は、その政治的立場やプロとしての活動、自らの国籍を理由に弾圧を受けている。ロシアにこれら被害者の存在を隠ぺいさせないためには、皆さんの支援が不可欠である」と書かれている。

これまでの報道にあるように、9月12日、ロシアの最高裁判所は、ウクルインフォルムの記者であるロマン・スシチェンコ氏に対するモスクワ市裁判所の12年間の拘禁刑の判決を合法と認めた。

ウクルインフォルム通信のフランスの特派員であるロマン・スシチェンコ記者は、2016年9月30日、私的目的でモスクワを滞在していた際に国際法に違反する形でロシアの治安機関に拘束された。同年10月7日、スシチェンコ記者にスパイの罪が言い渡された。

以下、ウクルインフォルム声明の全文を掲載する。

「この決定は、予想されていたものですが、しかし、私たち、ロマン・スシチェンコの友人たち、同僚たちは皆、奇跡を信じたいと思っていました。奇跡は起こりませんでした。ロシア連邦の最高裁判所は、モスクワ市裁判所によるスシチェンコ・ウクルインフォルム記者への12年間の拘禁刑を与える判決を覆すことはありませんでした。

このロシアの裁判所の決定の公正さの有無を話すことに意味はありません。軍事犯罪が勇敢とみなされ、表現の自由が国家反逆罪と受け止められ、重装備の治安機関が平和的抗議運動で自国の子どもたちに暴力をふるい、人間の尊厳の破壊、拷問、軽蔑が当たり前となっている国において、通常言われるような公正な裁判はありえません。

ですから、有利な内容と挑発的情報で作り上げられたこのいわゆる「案件」は全て、政治的懲罰以外の何ものでもありません。ロシアがロマン・スシチェンコを断罪した本当の理由は二つだけです。1つは彼が記者だからで、もう1つは彼がウクライナ国民だからです。勇敢に母国を愛し続け、牢屋での物理的・精神的圧力にも屈せず、自らの信念を曲げず、心の強さを保ったロマン・スシチェンコにロシア政権は復讐したのです。

私たちの同僚は、今日、ロシアの特殊機関が彼に押し付けようとしたあらゆる断罪を否定しました。彼は、断罪を、一項目たりとも認めませんでした。そして、私たちには、何千冊のロシアのでっち上げの起訴状ではなく、ロマン・スシチェンコの一言を信じる根拠が多くあります。この状況が私たちの今後の行動を生み出していきます。

ロマン・スシチェンコの名前は、これからも私たちの全ての行事で聞かれていくことでしょう。私たちは、彼が家へ帰れる日まで、彼の解放のためにあらゆる可能な手段で闘っていきます。私たちは、ウクライナのジャーナリスト界全体との団結、ヨーロッパや世界の団結を期待しています。

私たちは、『国境なき記者団』、ジャーナリスト保護委員会、欧州安全保障協力機構(OSCE)報道の自由問題代表、その他の国際機関や関係者に対して、私たちとともにウクライナの記者に対する違法判決を非難することを、スシチェンコ記者を解放し家へ帰すようロシア政権に要求することを呼びかけます。ロマン・スシチェンコ記者やその他のロシア政治体制の被害者達は、その政治的立場やプロとしての活動、自らの国籍を理由に弾圧を受けています。ロシアにこれら被害者の存在を隠ぺいさせないためには、皆さんの支援が不可欠です。

ロマン・スシチェンコは、生きた人間であり、非常に能力のある、優しい人間です。この恐ろしい挑戦は、勇敢さ、断固さ、自らの制御を私たちにもたらしました。自らの家族やウクライナへの愛もです。

恐れや憤怒ではなく、愛こそが私たちのロマン・スシチェンコに力を与えるのだと信じています。

そのような人たちと、このような愛とともに、私たちは、自らとロマン・スシチェンコのためにこれからも闘い続けます。私たちが彼について忘れることはありません。私たちは、ロシア侵略者、真の犯罪者に対して、平穏を与えることはないでしょう。ウクライナ国民が一人でも政治的断罪でロシアの牢屋に残る限り、ロシア兵がウクライナ領に一人でも残る限り、この戦いは終わりません。

ロマン、私たちは今もこれからも、あなたとともにいます。」


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