キーウなどウクライナ諸都市で汚職対策機関権限縮小法に反対する抗議集会、開催3日目
ウクルインフォルムの記者が報じた。
約1000人の抗議者が、イヴァン・フランコ記念劇場の広場やバンコヴァ通りの坂でシュプレヒコールを上げている。

抗議者は、「法案を採択せよ!」「金はポケットではなく前線へ!」「令状なければ、権利はない」「腐敗は(人を)殺す」などと叫んでいた。


周辺の治安維持には、警察、市民監視員が担当していた。
また、キーウ以外の町でも抗議集会が開かれた。
中部ヴィンニツャでの抗議行動には、汚職対策機関の独立性制限に間して自分の立場を表明するために集まった、同市やヴィンニツャ州の活動的な若者たちが集まった。

同市の集会のコーディネーターであるダリヤ・ダニリューク氏によると、約100人の活動家がこのイベントに参加しているという。同氏は、彼らが政党や市民団体は代表していないと強調した。

さらに同氏は、「今日、汚職対策機関の独立性制限を無効にすることを目的とした自身の法案を、議員と大統領が提出したのを確認した。しかし、それら法案は議会で可決され、採択される必要がある。そのため、私たちは議員たちが休暇で引きこもることなく、これらの法案に投票するよう後押ししたい」と述べた。

参加者たちは、「誰が私たちに代わって法律と秩序を書き換えているのか?」「人々にコントロールの権利を返せ」「NABUとSAPを今すぐ救え」「言い訳ではなく行動を求める」などと書かれた手作りのプラカードを掲げていた。
南部ザポリッジャでは、7月24日、NABUとSAPの独立支持のための抗議集会が2日目を迎えた。主催者たちは、多くの人々を収容できる2つのシェルターがあるフェスティヴァリナ広場の中心部に会場を移した。本日は、約200人がこの集会に参加した。

NGO「変化を望む若者」の理事長を務めるオレクサンドル・スピヴァク氏は、「私たちは結果を達成できるのか? 私たちの国では全てがデモや集会によって達成され、どんなデモも結果なく終わることはない。私がその法律で不満なのは、長い間存在し、国民や国際パートナーたちの要求によって設立された汚職対策機関が、今回独立性を奪われ、事実上、大統領に従属する、独立していない検事総長に従属させられようとしている点だ」と発言した。

参加者のナターリヤ氏は、同法が民主的権利を侵害しているから抗議集会に参加したと述べた。同氏はその際、「それらの機関(編集注:NABUとSAP)は完璧ではなかったし、模範ではなかった。両機関はロシアの影響から解放されるべきだが、しかし、独立性を奪われてはならない。そのために私はここに立っており、そのためにここに来たのだ」と訴えた。

集会に集まった若者たちは手作りのプラカードを持ち、「大統領よ、国民の声を聞け」「NABUから手を引け」「恐ろしいのは、口を閉ざされる時だ」などと叫んだ。

中部ジトーミルの中心部、コロリョヴァ広場では、汚職対策機関権限縮小法に反対する集会が再び開かれ、100人以上が参加した。

参加者のアンドリー・デニセヴィチ氏は、「私は娘と一緒に抗議集会に来た。なぜなら、大学生としてキーウで学んでいた時の『尊厳革命』の出来事をよく覚えているからだ。今起こっていることは、同じようなことを連想をさせる。4歳になる娘が10年後に同じようなことに直面して欲しくないのだ」と語った。


退役軍人のマクシム・サルカ氏は、彼は広場に集まった友人たちを応援するために来たと述べた。

西部リヴィウの抗議集会には、主に学生たちが参加していた。彼らは市の中心部を行進し、「NABUから手を引け」と叫んだ。周りを通り過ぎる自動車もクラクションを鳴らして彼らを応援した。警察によると、1500人がこの行動に参加したという。
西部イヴァノ=フランキウシクでも、SAPとNABUに関する法律の採択に反対して、3日連続で行われた抗議集会が開かれた。今回は200人以上の若者が参加していた。活動家たちは、これらの集会は政権を打倒するためではなく、汚職対策機関が独立した存在になるようにする法律を採択するよう圧力をかけることを目的としていると強調した。集会では、「汚職は未来の敵」「法律を無効化せよ」「NABUから手を引け」「権力とは民だ」などのスローガンが叫ばれた。抗議参加者たちは、当局が期待されている法律を採択するまで、こうした集会を続けると述べた。集会参加者たちは、集会はウクライナ国歌で始まり、ウクライナ国歌で終わると述べた。

写真:イリーナ・ドルジュク
西部テルノーピリでは、市中心部にあるテルノーピリ州議会の建物前で、3度目の抗議集会が開かれた。本日は、約200人が集まった。人々は「NABUから手を引け」「休暇は中止だ。修正を無効化せよ」と叫び、ウクライナの様々な歌も歌った。抗議集会を横切る自動車は、応援の意味をこめてクラクションを鳴らしていた。

現在テルノーピリに住むハルキウ出身のオレクサンドル氏は、汚職対策機関の独立性を支持するために来たと述べた。同氏はまた、機構が機能して初めてシステムが機能するのだと指摘し、全てを1人の人間に集中させてはいけない、それは正しくないと訴えた。


テルノーピリの学生のオレーナ氏は、抗議集会に来るのは2階目だと述べた。同氏は、「今日、私たちの国の未来が決まる。私にとってそれは重要だ。だから私はここにいる」と訴えた。
