ハジベイ要塞の跡を求めて オデーサ市で発掘作業再開
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ウクルインフォルム
オデーサ市内のハジベイ要塞があった可能性のある地点で発掘作業が再開された。現在、要塞跡は見つかっていないが、同市がオスマン帝国によりハジベイと呼ばれていた時代や、オデーサ市となった初期の頃の物品が見つかっている。
ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ウクライナ考古学研究所と南ウクライナ国立教育大学の発掘探査に参加している、学術コンサルタントを務めるアンドリー・クラスノジョン氏は、発掘はリシュリュー公爵像近くで行われており、すでに2.5メートル掘ったと説明し、「中世や、オデーサ初期の物品が見つかった」と指摘した。
クラスノジョン氏は、発掘時、クリミアやビザンチン帝国から持ち込まれた多くの陶器や、18世紀初末にイスタンブルで生産されたパイプ、オスマン時代の城のものである可能性のある建築物の破片や、オデーサ市創設当時の建築関連品が出てきていると伝えた。
探査参加者たちは、昨年の別の場所の探査の際にも、要塞の破片とみられるものや、トルコ西部の陶器の破片が見つかっているとし、それらは、時期を考えると、ハジベイ要塞が存在したことを示すものとなり得ると発言した。
また、プリモルシキー大通り5の向かい側で行われている発掘作業では、14世紀初期のジョチ・ウルス(キプチャク・ハン国)のアブドゥッラー・ハン時代の銅貨も出てきたとのこと。
ハジベイ要塞のあったと思われる場所での発掘作業は、今後も続くと説明された。
写真:ミハイロ・アクサニューク