クリミア占領開始以降、強制失踪事例は計43件=国連機関
ウクルインフォルム
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、2014年のロシアによるクリミア半島占領開始以降、占領地における強制失踪事例は計43件に上ると報告した。
3月31日、国連ウクライナ人権監視団がクリミアの強制失踪事例に特化したブリーフィング・ペーパーを公表した。
発表には、「2014年のクリミア自治共和国・セヴァストーポリ市(ウクライナ)の占領開始から、OHCHRは、クリミアにおいて強制失踪事例を43件記録している」と書かれている。
強制失踪は、大半の場合拉致の形態を取り、被害者は男性39名、女性4名だという。
また最初の強制失踪事例が記録されたのは2014年3月3日、最新のものは2018年5月23日だと書かれている。
43名の被害者のうち、11名(全て男性)は現在も行方不明のままであり、また1名が現在拘束されているという。
発表には、「強制失踪は、おそらく、クリミア自警団やコサック集団武のような装集団、ロシア連邦保安庁(FSB)やクリミア警察のようなその他治安機関代表者によって行われた」と書かれている。
また、OHCHRは、被害者自身あるいは他者にとって不利な自供をさせるためや、被害者の政治的立場や政治団体との繋がりを根拠とする復習として、誘拐実行者たちが被害者に対して拷問、残虐な扱いを行使していると伝えた。
同時に、OHCHRが記録したクリミアの強制失踪、拷問、残虐な扱いの事例に関しては、誰一人として罰せられていないと報告されている。