クリミア・タタール拘束者7名に 露治安機関「禁止書物を探している」

クリミア・タタール拘束者7名に 露治安機関「禁止書物を探している」

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ロシア治安機関は、7日午前4時頃から、被占領下ウクライナ領クリミアの4地点(バフチサライ地区、クラスノフヴァルジヤ地区、シンフェローポリ地区、アルシュタ市)にて家宅捜索を行い、クリミア・タタール系住民7名を拘束した。

市民記者グループ「クリミアの連帯」の活動家ルトフィイェ・ズジイェヴァ氏がフェイスブック・アカウントにて伝えた

ズジイェヴァ氏は、拘束されたのは、以下の7名だと伝えた。

エミリ・ジヤジノフ(オクチャブルシケ町)

イスメト・イブラヒモフ(シンフェローポリ地区クルツィ)

ジリャヴェル・メメトフ(アルシュタ市)

アリム・スフヤノフ(バフチサライ地区ザリズニチネ村)

セイラン・ハイレトジノフ(バフチサライ地区ビロカムヤンカ村)

オレクサンドル・シジコフ(バフチサライ地区スヴェスチヤニウカ村)

ヴァディム・ベクテミロフ(カムヤンカ村)

オクチャブルシケ町の家宅捜索現場に到着した弁護士のイスリャム・ヴェリリャイェフ氏は、市民記者グループ「クリミアの連帯」録画の動画コメントにて、エミリ・ジヤジノフ氏の元へのアクセスが認められなかったと発言した。

ヴェリリャイェフ弁護士は、「本日、2020年7月7日6時50分。私は今、オクチャブルシケ町のカール・マルクス通りにいる。私がここに到着したのは、私たちの同胞エミリ・ジヤジノフ氏の家に家宅捜索が行なわれていることと関係する。家宅捜索は朝4時に始まった。ロシア連邦保安庁(FSB)がエミリ・ジヤジノフ氏や彼の妻、4名の未成年の子ども、高齢の両親の住む建物に押し入った。私は、FSB職員による家宅捜索時に現場に居合わせることを要求したが、彼らは、待つようにと返答した。つまり、弁護の権利が侵害されたのである。私は、家宅捜索時に弁護対象者のもとへアクセスが認められなかった」と発言した。

また、拘束されたエミリ・ジヤジノフ氏の配偶者ジヤジノヴァ氏は、FSB職員がジヤジノフ氏に対して、拘束期間を短くするので、代わりに「イスラム解放党」のメンバーであると「自白」するように提案したと発言した。「クリミアの連帯」がジヤジノヴァ氏の発言を動画で公開した

配偶者のジヤジノヴァ氏は、「家宅捜索後、彼らは私の夫に対して、話をするために部屋に入るようにと言い、また私も一緒にいて良いと述べた。家宅捜索をした者の一人が、私の夫に、『イスラム解放党(ヒズブット・タフリール)』の一員であると『自白』するよう提案した。その代わりに彼の(拘束)期間を短くすると言い、しかも自宅軟禁になる可能性もあるとすら述べた。私たちは顔を見合わせて、笑い合った。夫は、そんなことは言わないと答えた」と発言した。

ジヤジノヴァ氏は、FSB職員は、ジヤジノフ氏に電話を渡すよう提案したが、同氏は拒否したと伝えた。「何を探しているのか」との問いに対して、FSB職員は、「イスラム解放党」に所属していることを示す禁止されている書物を探していると答えたという。

ジヤジノヴァ氏は、「彼らは、家宅捜索をしないで済むように『禁止されている書物をすぐに見せろ』と言っていた。しかし、私たちに見せる物などないのだ。私たちの家にあるのは、コーランだけだ」と発言した。

また、家宅捜索をした職員たちは誰も名前を名乗らなかったという。

家宅捜索は、台所から始まり、家の中の全ての部屋で実施されたが、禁止されるような物は何も見つけられず、ジヤジノフ氏の携帯電話とノートパソコンが押収されたと説明された。

これに先立ち、7日未明午前4時頃、ロシアにより占領されているウクライナ領クリミアの4地点、7つの民家にて家宅捜索が行なわれたことが伝えられていた


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