国家捜査局職員、ポロシェンコ前大統領の配偶者へ出頭要請を渡すために美術館進入
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ウクルインフォルム
26日、国家捜査局の職員が、ペトロ・ポロシェンコ前大統領(欧州連帯党党首)の所有絵画展覧会が開かれていたホンチャル美術館を訪れ、ポロシェンコ氏の配偶者マリーナ・ポロシェンコ氏に事情聴取目的の出頭要請文を手渡した。
ウクルインフォルムの記者が伝えた。
これに先立ち、5月21日、国家捜査局のユーチューブ・チャンネルにて、著名画家による43点の絵画の税関を経由しない国内持ち込みの可能性に関する刑事捜査にて、証人としてペトロ・ポロシェンコ氏に対する出頭要請が行なわれていた。ポロシェンコ氏は、5月26日11時に国家捜査局へ出頭するよう要請されていた。
一方で、26日、ポロシェンコ氏は国家捜査局へ出頭する代わりに、ホンチャル美術館にて自身が所有する美術コレクション展覧会の開会式に出席した。
これに対して、国家捜査局職員複数名が美術館に到着したところ、美術館周辺では職員とポロシェンコ支持者との間で小競り合いが発生。その後、職員たちは、絵画展の開催されている美術館内部に進入した。
写真:ユリヤ・オウシャンニコヴァ/ウクルインフォルム同美術館の周りには、欧州連帯党のアルトゥール・ヘラシモウ議員やイヴァンナ・クリンプシュ=ツィンツァゼ議員ら、報道関係者が集まったが、国家捜査局職員は報道関係者の美術館内部への進入を認めなかった。
本件につき、ミコラ・アルマノウ国家捜査局捜査担当局副局長は、ウクルインフォルムに対して、「出頭要請が彼(ポロシェンコ氏)の配偶者(マリーナ・ポロシェンコ氏)に手交された。5月29日11時である」と発言した。
他方、ポロシェンコ氏の弁護士であるイーホル・ホロヴァン氏は、国家捜査局職員は同美術館にて、ポロシェンコ氏の絵画の獲得・国内移送の合法性を証明する文書を押収したと述べ、裁判所の決定なく「家宅捜索」が行なわれたと指摘し、本件を裁判所に提訴すると伝えた。