解放されたウクライナ国民、家族に電話 観察施設に2週間収容へ
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ウクルインフォルム
16日に被拘束者交換により解放され、被占領地から政府管理地域へ引き渡されたウクライナ国民は、新型コロナウイルス感染の可能性を観察する施設へ収容された。彼らはすでに家族と電話で話をしたという。
観察施設内にて解放された人々との対話の様子を写した動画をウクルインフォルムが入手した。
ルハンシク州被占領地から解放されたアレウティナ・ポポヴァさんは、「私は、軍人を支援しようとしたから、拘束されていました。今は少し楽になりました。ここ、観察状況下でもです。なぜなら、もう息子の声を聞けましたから。母に電話をして、それから息子にかけました」と述べた。
ポポヴァさんはまた、観察施設への収容の必要性には完全に同意しているとし、「なぜならあちらではほぼ毎日健康が奪われていたのですから」と述べた。
写真:大統領府
ドネツィク州被占領地から解放されたヴァディム・シリクさんは、何よりまず自分の家族と会いたい、まだ彼らとは電話でしか話していないのだからと述べた。
シリクさんは、「私は、今すぐにでも家族のところに駆けて行きたい。そんな感じだ。しかし、ウクライナの今の状況に合わせようと思っている(編集注:解放された国民への施設における2週間観察の義務を指す)。私たちは、私たちの最高司令官(編集注:ゼレンシキー大統領)の決めたラインを守らなければならない」と発言した。
これに先立ち、4月16日、ゼレンシキー政権が樹立してから3度目となるロシア側との被拘束者交換が実施され、ドンバス地方の被占領地から20名のウクライナ国民が政府管理地域へ帰還した。解放された者は、多くが民間人であり、また2名の軍人も含まれる。
交換が行われたのは、ドネツィク州のマヨルシケ通過検問地点とルハンシク州のシチャースチャ市。交換の際、ウクライナ側は被占領地に14名の人物を引き渡している。その際、4名が交換と政府管理地域から被占領地への引き渡しを拒否したとのこと。