マレーシア航空機MH17撃墜裁判を前にロシアの偽情報発信が強化=EUvs偽情報

マレーシア航空機MH17撃墜裁判を前にロシアの偽情報発信が強化=EUvs偽情報

ウクルインフォルム
過去1週間、ロシアの偽情報発信メディアが、2014年のウクライナ東部におけるマレーシア航空機撃墜事件に関し、情報攻撃を強めている。EUの偽情報対策チームは、3月に同事件の国際裁判が始まることに向けた動きだろうと指摘する。

20日、「EUvs偽情報」が「MH17と第二次世界大戦」という名の記事を発表した。EUvs偽情報は、EU対外行動庁により偽情報の発見とEU市民の偽情報からの保護のために創設された専門家チーム。

記事には、「数週間後、3月9日、ハーグの裁判所にて、マレーシア航空機MH17撃墜に関する容疑者4名の刑事裁判プロセスが始まる。この裁判開始日に近づくにつれて、親クレムリン偽情報メディアは、共同捜査チーム(JIT)の捜査結果の信頼を必死になって失墜させようとしている」と書かれている。

記事によれば、とりわけ、ロシア政権寄りメディアが「更なる文書流出」なるものにもとづいた「センセーショナルなニュース」を流しており、その「文書」であたかも地対空ミサイル・システム「ブーク」が事故墜落現場になかったことが「証明」されると主張しているという。クレムリン報道官は、これを根拠に、「ロシアは正しかった」と宣言し、国際捜査官たちは反ロシア的バイアスがかっているとして断罪しているという。なお、EUvs偽情報は、それは政権寄り偽情報キャンペーンによる、MH17関連ではこれまでずっと見られる断罪だと指摘している。

他方で、この「センセーショナルな発見」なるものは、独立系のロシアのメディア「インサイダー」の記者たちによって発表のほぼ直後に否定されたという。ロシアの独立系記者たちは、政権系プロパガンダ記者たちが参照する文書がJITの結論に反するものとなっていないことを指摘している。EUvs偽情報は、JIT断罪の最初の情報源となった得たいの知れないメディアの創設者が、クレムリン系偽情報発信の最先鋒「ロシアの今日(RT)」の元職員であったことが判明したと伝えている。

EUvs偽情報は、本件につき、「この半狂乱の偽情報が示しているのは、親クレムリン・メディアが、彼らの唯一知っている『事実の歪曲と不明瞭化』という手段でもって、裁判プロセスに向けた『準備』を開始した、ということだ」と指摘している。同時に、EUチームは、「彼らは、同様のことを何年間もやってきている」と指摘し、MH17撃墜とその捜査に関する約200の偽情報がEUvs偽情報のデータベースに登録されていることを喚起、更には、「今週、私たちはこのデータベースに、クレムリン・メディアの複数の主張を追加した。それは、MH17を巡る裁判があたかも見世物になるとか、オランダが裁判をサボタージュするだろうとか、ウクライナ保安庁がどうやら何らかの形で撃墜に関与しているとかいうものだ」と説明している。

EUチームは、「おそらく今後数週間、私たちはMH17事件と将来の裁判に関する親クレムリン偽情報の増加と厚かましさの強化を目にするであろう。しかし、どれだけ偽情報が増えようと、オランダとオーストラリアがロシア連邦を、マレーシア航空機撃墜に用いられ、約300名の人命を奪った地対空ミサイル・システム『ブーク』使用に責任のある国と定めたという事実を覆すことはできない」と結論づけている。

また、EUvs偽情報の記事では、もう一つの主要テーマとして、最近第二次世界大戦の歴史に関する最近のロシアの偽情報が扱われている。調査された週に拡散された12の偽情報の事例のうち、6つがそのテーマに関するものだったという。同件では、偽情報攻撃の主要なターゲットとなっているのは、引き続きポーランドであったと説明されている。


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