ゼレンシキー大統領、自身主演のドラマの露での放送中止につき「情報面での過ち」

ゼレンシキー大統領、自身主演のドラマの露での放送中止につき「情報面での過ち」

ウクルインフォルム
ゼレンシキー大統領は、ロシアのテレビ局「TNT」が、自身主演のテレビドラマ「人民の奉仕者」を放送すると聞いた時に「驚いた」と述べた。

12日、ゼレンシキー大統領が1+1局番組出演時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

記者が、TNT局がドラマ「人民の奉仕者」の放送を中止したことを残念に思うか、と質問したのに対して、ゼレンシキー大統領は、「非常に残念に思う。なぜなら、それは戦略の一つだからだ。知っているだろうか。ある者のところには核兵器があり、ある者のところには『人民の奉仕者(ドラマ)』があるのだ」と、ロシアを意識した冗談を述べた。

同時に、大統領は、TNT局が同ドラマを放送すると聞いた時に「驚いた」と述べた。大統領は、「スタジオ第95街区」の番組放映権は2012年からスイスの企業が買っており、TNT局はこのスイスの企業から「人民の奉仕者」の放映権を購入したのだと伝えた。また、大統領は、数年前に、ロシアのテレビ局「ドーシチ(雨)」が、同様にドラマ「人民の奉仕者」の放映権を獲得したいと要請してきたことを伝え、ゼレンシキー氏自身は当時「無料でも良いよ」と述べたが、その後同局が「その件についての話を止めた」のだと指摘した。

その上で、大統領は、「概して、それはテレビ局が、ロシアの政権、あるいは、同国で情報政策を担う政権の一部にとっての、情報面での大きな過ちだと私は思う。なぜなら、ドラマを2話だけ見せるくらいなら、はじめから見せない方が良いのだ。なぜなら、2話見てしまったら、後はその2話を見た者は全員、絶対ユーチューブで残りを見るのだから」と発言した。

なお、これに先立ち、10日、ロシアのテレビ局TNTが、12月11日から、ゼレンシキー氏主演のウクライナのテレビドラマ「人民の奉仕者」の放送を開始することが判明した。しかし、TNT局は、初日に同ドラマを数話のみ放送し、翌日以降の放送予定を変更し、「人民の奉仕者」の放送を中止した。

12月11日のTNT局でのドラマ「人民の奉仕者」の放送時、ロシア国内一部地域で、ドラマ内の会話にてウラジーミル・プーチン露大統領について、登場人物がジョークを述べるシーンが削除されていた。削除されたのは、ゼレンシキー氏演じる大統領に選出されたヴァシーリ・ホロボロツィコ氏が、大統領に見合う高級な時計やスーツを選ぶシーン。同シーンでは、首相役がホロボロツィコ氏に対して、プーチン露大統領はスイスのブランド「Hublot」を身に着けていると指摘する。首相役はその際、同ブランド名を「フブロー」と発音。これに対して、ゼレンシキー氏演じるホロボロツィコ氏が驚いて、「プーチンがフブロー?」と述べていた。

「人民の奉仕者」とは、ゼレンシキー氏の所属していたスタジオ「第95街区」が製作し、2015年からウクライナの1+1局(コロモイシキー氏所有)で放送されていたコメディードラマ。ヴォロディーミル・ゼレンシキー氏演じる主人公の無名の教師ヴァシーリ・ホロボロツィコが大統領になり活躍するストーリーで人気を博した。なお、現在のウクライナ最高会議の与党「人民奉仕者党」は、このドラマの名前と同名である。


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