大統領府前で「シュタインマイヤー・フォーミュラ」反対集会開催

大統領府前で「シュタインマイヤー・フォーミュラ」反対集会開催

ウクルインフォルム
19日、ウクライナ大統領府前にて、「降服反対」集会が開催された。参加者は、ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領に対して、ドネツィク・ルハンシク両州一部地域(ORDLO)への自治の付与の時期を定める「シュタインマイヤー・フォーミュラ」等へ同意をしないよう要求した。

ウクルインフォルムの記者が伝えた。

集会への参加者は、約1000人。集会は、「境界(メジャー)」、「抵抗(ヴィドシチ)」、「ウクライナ保護(ザーヒスト・ウクライニ)」、UNSOといった複数の市民団体で共同で開催した。

参加者の中には、クリミア・タタール民族代表機関「メジュリス」副代表のアフテム・チーホズ氏や9月7日にロシアから解放されたヴォロディーミル・バールフ氏、被占領地域・国内避難民問題省の前次官であるヘオルヒー・トゥーカ氏といった著名人の姿も見られた。

集会に参加した政治専門家のミハイロ・バサラブ氏は、「最近、ゼレンシキー(大統領)やプリスタイコ(外相)、その他の彼らのチームの代表者から、平和的情勢解決の見方についての発言が多く聞かれる。しかし、問題は、発言の多さとその発言が矛盾していることである。私たちは、ゼレンシキー本人から『ゼレンシキー・フォーミュラ』はどのようなものなのか聞かせてもらいたい」と発言した。

加えて、同氏は、独仏宇露4国の「ノルマンディ・フォーマット」会合にロシアは「シュタインマイヤー・フォーミュラ」やミンスク諸合意の履行方法について協議上の立場をよく準備して参加するが、ウクライナにとってはロシアの提案は「国家反逆罪に触れる」内容だとの見方を示した。

バサラブ氏は、「どれも戦争を大きくするだけだ。ウクライナ人は、ロシアからの独立のために戦って行くのだから。私たちは、ウクライナ大統領の立場の基本となる10の項目を用意した。大統領がこの項目に耳を傾けることを期待する」と発言した。

集会で発表された10の項目とは、「ウクライナで起こっているのはロシアによる侵略であり、『内戦』ではない」、「クリミア返還問題はドンバス問題とともに審議されねばならない」、「ロシアはウクライナの違法被拘束者を全員解放せねばならない」、「被占領地への特別地位と同地での選挙は看過し得ない」、「殺人や拷問を行った武装集団構成員への恩赦も看過し得ない」、「占領軍はウクライナから無条件で撤退せねばならない」、「ウクライナは全ての国境のコントロールを回復せねばならない」、「ロシアはウクライナに対する戦争の責任を負う」、「ウクライナは損害への賠償を要求せねばならない」、「NATOとEU加盟の方針は維持する」

また、バサラブ氏は、今回の集会は大統領がウクライナの立場を国際場裏で防衛することを支援するために行われているものだと指摘し、「ゼレンシキーは、国際パートナーたちに、ウクライナの市民社会は降服に同意しないことを伝えなければならない」と強調した。

加えて、集会の参加者たちの主な要求として、「シュタインマイヤー・フォーミュラ」に同意しないこと、ロシア占領軍が銃口をつきつける中での選挙実施、いわゆる「LPR・DPR」犯罪者への恩赦は認めないことを挙げていた。

大統領府周辺には、救急車と国家警察のパトカーが数台停まっていた。

なお、民主イニシアティブ基金とラズムコウ・センターが2019年6月13~20日に共同で2017名の有権者に実施した世論調査では、回答者の66%が武装集団の提示する条件での選挙の実施に反対、61%が武装集団への完全な恩赦に反対、58%がORDLOの地元代表者だけによる治安機関形成に反対、54%がロシア語への国家語地位付与に関する憲法改正に反対するとの結果が出ている。


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