第二次世界大戦中に持ち出されていた詩人シェウチェンコの写真、キーウ市内の記念館に返還

第二次世界大戦中に持ち出されていた詩人シェウチェンコの写真、キーウ市内の記念館に返還

ウクルインフォルム
キーウ(キエフ)市内の国立タラス・シェウチェンコ記念館では、今夏、国民的詩人タラス・シェウチェンコの写真が展示される。この写真は、サンクトペテルブルクのアレクサンドル・シパコフスキー氏のアトリエで撮られたもので、第二次世界大戦の最中に国外に持ち去られていたもの。

23日、記者会見時に発表された。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

国立シェウチェンコ記念館のドミトロー・ストゥス館長は、シェウチェンコの写真の返還は特別なものであるとし、同写真はもともと同記念館に保存されていたが、第二次世界大戦中に記念館から持ち出され行方がわからなくなっていたものだと説明した。

ストゥス館長は、「現在、関心を持つ人々、文化省、大臣の努力で、この写真は私たちの基金に帰ってきた」と発言した。

記者会見時、イェウヘン・ニシチューク文化相は、同写真につき「信じられないストーリーがある」と述べた。同大臣は、「文化遺産・博物館問題局は、過去に(ウクライナから)持ち出された物品・遺産を追跡している。主には、第二次世界大戦期に持ち出されたものであり、世界中に持ち出されている」と指摘し、同省の返還活動を説明した。

大臣は、現在、45のウクライナにとって非常に重要な物品の捜索をしていると指摘した。

そして、大臣は、今回のシェウチェンコの写真については、1年前にネットオークションサイトで見つかったと述べた。「この写真は、約1年前にサイトViolityで発見され、その後見当たらなくなった。私たちは熱心に捜索した。パニックを起こさないために、マスメディアに情報を出さないようにしていた。そして、その写真が再び見つかり、誰に連絡すれば良いかを判明させた。すると、その人々は、何かを感じたのか、自分たちで5月22日のタラス・シェウチェンコの遺体埋め直し記念日の前に、この写真を記念館に返還してくれたのである」と発言した。

大臣は、この写真を返還してくれた人たちは、匿名のままにして欲しいと述べていると伝えた。

また、同記念館のシレンコ館員は、この写真は、シェウチェンコの数少ない写真のうちの1枚であると指摘し、「シェウチェンコの知り合いの写真家、サンクトペテルブルクのアレクサンドル・シパコフスキー氏が撮ったものである」と説明した。

また、オルロヴァ館員は、この写真が撮られたのは、1858~59年、あるいは、1860~61年であるとし、戦時中の1943年にドイツ人大学教授がシェウチェンコ記念館の建物から持ち出したのだと説明した。

ストゥス館長は、この写真はシェウチェンコ記念館に本年夏の終わりまで展示されると説明した。


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