ホロドモール85年経過に際した動画が公開
15日、ウクライナ国家記憶研究所が発表した。
発表には、「ロシアに拘束される人、学校の授業、病院、サッカー用グラウンド、自動車の運転中と、あなたがどこにいても、11月24日16時には、1932~33年のホロドモールで殺害された人々の冥福を祈りましょう」と書かれている。
また、今回発表の動画は、ホロドモールから85年経過に際して制作されたシリーズの第一作であり、今後発表される動画と合わせて全体で「我々は記憶しており、我々は強い」という象徴的スローガンを作り出すのだという。
発案者であり、動画イメージを制作したオメリャン・オシチュドリャクさんは、制作についてこう語る。「記憶するという伝統をサポートすることは大切です。ですから、この動画の課題は、ホロドモールの犠牲者追悼に参加しようと思うかもしれない人たちに、行動のモデルとなる姿勢を見せることにしました。私たちは、人々が『お!そういえば、私たちでもこれならできるかもしれないね!』と考えてくれることを期待しています。」
アルテム・ビデンコ情報政策省事務次官は、「動画の中には、色々な人が出てきます。そして、そのそれぞれが犯罪犠牲者の冥福を祈ります。ロシアの牢屋にいる政治囚は、牢屋の壁にろうそくの図を彫ります。交通警察は、パトカーを止めて死者の冥福を祈ります。サッカー場では、試合の前に、黙祷をささげ、学校の児童達はろうそくに火をともすのです。この団結のイメージは、冥福を祈ることの大切さを伝えるのです。特に、今日、私たちが戦争と言う現実にある中、それは大切なことなのです」と強調した。
ヴォロディーミル・ヴヤトロヴィチ国家記憶研究所所長は、11月24日16時には、ウクライナ全土共通の1分間の黙祷が行われ、その後、人々は全土で追悼のろうそくに火をともし、そのろうそくを自宅の窓際か、ホロドモール犠牲者追悼碑の前ないし、人々がその時点でいる場所で捧げることを喚起した。
ウクライナでは、11月24日はホロドモールの犠牲者に追悼を捧げる日と定められている。この日は、テレビやラジオなどは、娯楽番組の放送を控え、ホロドモールの犠牲者の追悼を伝えることになっている。
国家記憶研究所は、メディアに対して、テレビ画面やウェブサイトに、追悼を象徴するろうそく、あるいは、ホロドモールの印を掲げるよう呼びかけている。