ウクライナ正教会総主教、ポロシェンコ大統領に祝福のあいさつ
11日、ウクライナ大統領府広報室が発表した。
フィラレート総主教は、ポロシェンコ大統領に、「わたしは、最初の勝利につき、あなたを祝福します」と述べた。
そして、同総主教は、「私は、あなたに個人的にお礼を言いたいのです。なぜなら、あなたの根気強さ、あなたの勇敢さにより、私たちは今回の事を達成できたのですから。なぜなら、過去の大統領も作業をしてきましたが、達成には至らなかったのですから。あなたが、私たち皆の目的を達成したのです」と強調した。
ポロシェンコ大統領は、今日は歴史的な日であると強調し、「歴史的な日とは、1年単位の次元でも、10年単位のものでもありません。私たちの大地、私たちの国、ウクライナ・ルーシがキリスト教を受容して1030周年という次元での歴史的な日なのです。長き332年間、ウクライナとウクライナの教会は、独立を待ち続けました。そして、今日、独立に関する決定が下されました。そして、トモス(編集注:正教会の公布文書)付与のプロセスは続いていくのです」と指摘した。
ポロシェンコ大統領は、今日コンスタンティノープル総主教庁聖会議は、非常に重要な問題に関する決定を下したのであり、その決定は、ウクライナが統一したウクライナ独立正教会を創設することを助けるものであると強調した。同大統領は、「私は、ウクライナ史には、いくつかの重要な日があります。それはウクライナ人が大きな意思で独立を選択した1990年の国民投票実施の日、それは8月24日にウクライナが再誕生した日、そして、私は、10月11日という日もウクライナ史に非常に重要な日として、永遠に刻まれることになると思っています。これは、ウクライナの教会に独立が戻ってきた日です」と強調した。
また、大統領は、ウクライナ人一人一人が、今日の出来事の大きさを理解してくれるとうれしいと述べた。
ポロシェンコ大統領は、自身がウクライナ教会の独立獲得プロセスに積極的に参加していたのは、それが国家形成プロセスの極めて重要な一部であると理解していたからだと述べ、「独立した教会がなく、教会が隣国の手先となっている中では、ウクライナの独立は、完全なものとはいえません。それは、植民地的ステータスの名残です。ウクライナが今日、10月11日、教会の独立を手に入れたという事実によってはじめて、偉大な国家ウクライナの独立形成が完了するのです。欧州最大の領域を持つ国家ウクライナの独立です」と発言した。
その上で、大統領は、フィラレート総主教に対し、「私は、今日の出来事につき、あなたを祝います。今日は、本当に、信者、キリスト教徒、全ての正教徒、全てのウクライナ人にとって、幸せな日です。神が私たちの祈りを聞き届けたのです」と述べた。
フィラレート総主教は、ウクライナ正教会への独立付与という決定が採択された今日という重要な日につき、もう一度ポロシェンコ大統領とウクライナ国民を祝福した。
同総主教は、「画期的な決定」とした上で、その理由として、「なぜなら、ウクライナの教会は、一度も独立を得たことがなかったからです。キーウ大公時代は、広範な権利を有していましたが、コンスタンティノープル総主教庁の一部でした。その後、ロシアという不遇の中に陥った時も、ウクライナ正教会は不自由でした。20世紀、ウクライナ人民共和国が生まれたとき、ウクライナ独立教会が作り出されたのですが、それはすぐに亡くなってしまいました」と延べ、今日起きたことは「1030年来初めてのこと」であると指摘した。
同時に、フィラレート総主教は、然るべきステップを踏んでいく必要があるとし、「私は、私たちはさらに大きなこと、統一されたウクライナ正教会の創設を達成できると思っています。しかし、創設は、自由が基本となります。暴力や、圧力ではなく、自発的な創設です」と強調した。