アラスカの米露首脳会談は世界の終わりではない、冷静さを保つべき=ウクライナ外務第一次官

アラスカの米露首脳会談は世界の終わりではない、冷静さを保つべき=ウクライナ外務第一次官

ウクルインフォルム
ウクライナのセルヒー・キスリツャ外務第一次官は12日、予定されているトランプ米大統領とロシアの首脳プーチン氏の会談はウクライナにとって破滅的なものではないとし、ウクライナは交渉の完全な参加者であり続けていると指摘した。

キスリツャ外務第一次官がウクルインフォルムにコメントした。

キスリツャ氏は、ゼレンシキー大統領が8月9日の朝に表明した、和平協定の協議にて、ウクライナはロシアに領土的譲歩はしないが、公正で永続的な平和を確保する現実的な解決策への準備はあるという立場は、明確かつ時宜を得たものであり、それがその後の協議の基礎となったと指摘した。

また同氏は、大統領、補佐官、外相が毎日交渉を続けていると強調した。同氏はさらに、前日の欧州連合(EU)の外務理事会でシビハ宇外相が、ウクライナの立場を確認し、ほぼ全ての国から支持されたことにも言及した。

そして同氏は、「このように、私は、ウクライナのパートナー国が私たちの交渉における最も原則的な点についてコンセンサスを形成しており、国々がそれを共有していると考えている。アラスカでの会談は世界の終わりではないと皆に明言したい。もしそうなるとしたら、それはロシア連邦の大統領にとってであろう」とし、「彼(編集注:プーチン)は、米国、特にトランプ大統領(編集注:の認識)を際限なく操ることが極めて危険であることを、理解できないのかもしれないのだ」と語った。

その際同氏は、まさにトランプ大統領こそが、「クレムリンの独裁者(プーチン)に、自身の操作的なアプローチをいくらか再評価させることになった人物」だと指摘した。同氏は、ただし、それは「出来事の成り行きに何かしらの劇的な変化をもたらすには不十分だ」とも述べた。

その上で同氏は、「だから、(編集注:どうなるか)見てみよう。しかし、火遊びをしてワ米国を際限なく操ることに成功した者は、現代史において、特に現政権下ではまだ誰もいないのだ」と指摘した。

同時に同氏は、今後のアラスカでの首脳会談に関する「クレムリンとプーチン氏本人によるプロパガンダ・キャンペーンに、付加価値を加えないよう」呼びかけた。キスリツャ氏はその際、全てを自分の都合の良いように、全ての出来事を自分にとって最も有利に見えるように「覆って見せる」のが、クレムリンの戦術だと指摘した。

その他同氏は、欧州のほぼ全ての指導者が、力による国境変更は容認できず、ウクライナにおける戦争の解決は欧州全体の未来に関わる問題であり、それなくして持続的で公正な平和は生じない、という点で一致していると強調した。

その際同氏は、「今年その点には誰も疑念を抱いていない。そのため、私は控えめに楽観的である。それ(編集注:和平交渉)は簡単な道のりではない。当然、非常に多くの誇大喧伝が行われるだろう。しかし、よく言われるように『冷静さを保つべき』である」と述べた。

同氏はさらに、ウクライナが和平交渉から排除されているかのような主張については、「恐怖を煽り、歪曲されたもの」だと非難した上で、ウクライナの立場には耳が傾けられていると強調した。

同時に同氏は、「しかし、最終的に今後の戦術と戦略について決定を下すのは、トランプ大統領だ。もちろん、状況は複雑だし、私は何の幻想も抱いていない。しかし、私はウクライナと欧州のほぼ全て、そして米国との間で絶え間なく行われている交渉の証人なのだ」と発言した。


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