トランプとプーチンの「舞台裏合意」の犠牲になるリスクがある=オランダ専門家

トランプとプーチンの「舞台裏合意」の犠牲になるリスクがある=オランダ専門家

ウクルインフォルム
オランダのハーグ戦略研究センターに所属する防衛分野の専門家パトリック・ボルダー氏は、トランプ米大統領とロシアのプーチン氏のアラスカでの会談は、ウクライナが交渉に直接関与しない場合、ウクライナにとっての地政学的な罠となるおそれがあると指摘した。

ボルダー専門家がウクルインフォルムのハーグ特派員にコメントした。

ボルダー氏は、「当然、ウクライナが関与せねばならない。そして、当然、欧州もまた関与せねばならない。私たちは、それを呼びかけることができる。そして、欧州の首脳たちはそれを呼びかけている。しかし、もしトランプがそれを望まなければ、それは生じない」と発言した。

また同氏は、「トランプは、何が起きているかを最後まで理解していないのだ。彼は、プーチンは自分と同じようなビジネスマンだと考えている。しかし、プーチンは戦略家で、トランプはビジネスマンだ。彼らの間のコミュニケーションのレベルは、2つの全く異なるものである。プーチンは自分の望むことを達成しようとし、トランプは自分の望むことを達成していると思っている。よって、トランプは間違いなく欧州に耳を傾けるべきだし、ゼレンシキーにも耳を傾けるべきである。最初の会談は、ゼレンシキー、プーチン、トランプで行われるべきだ。しかし、それは生じない。トランプ氏がいかなる問題も望んでおらず、プーチンとの会談において誰からの助言も望んでいないからだ」と発言した。

同氏はさらに、アラスカでの会談開催は、ロシアにとって有利な決定だと指摘し、プーチン氏は国際刑事裁判所(ICC)の逮捕状に市が立って逮捕を要求されるおそれのある欧州諸国の上空を飛ぶ必要がないからだと説明した。その際同氏は、「なぜアラスカが選ばれたのか? それは当然、プーチンにとって都合が良いからだ。彼は欧州諸国のの上空を飛ぶ必要がない。彼は、ハーグのICCに引き渡すために、彼の逮捕を要求する、あるいは逮捕を試みる可能性のある国々の上空を飛ぶ必要がない。アラスカは、ロシアと歴史的繋がりもあるため、プーチンにとって、そこへ行くこと自体が大きな勝利だ。全てがプーチンに有利に働く」と指摘した。

同氏は加えて、「一方で、トランプはおそらく、自分が有利な立場にあり、より強力なカードを持っていると考えているのだろう。しかし、実際には、プーチンはトランプをもてあそぶのに非常に巧みで、トランプはそれに気付いてすらいないのだ。そしてそのゲームの犠牲者となり得るのがウクライナなのだ…。今起きていることは恐ろしいことだ」と発言した。

写真:ボルダー氏本人提供


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