ウクライナ外相、NATOに強力な対露制裁の早期採択を要請
ウクライナ外務省が24日夜に開催されたNATO同盟国とウクライナの外相とEU外交・安全保障政策上級代表が出席した会合の結果を公表した。
シビハ外相は、ロシアによる全面侵略開始以降のウクライナへの支援に対し同盟国に感謝し、NATO加盟国に対し、戦場の現状とロシアによる民間人およびインフラに対する残虐な攻撃について報告した。
写真:NATO
また同氏は、米国による停戦達成に向けた努力に言及し、ウクライナが米国の提案した無条件停戦に同意したことを喚起した。さらに同氏は、停戦を拒否し、和平プロセスを妨害し続けているロシアに対して、壊滅的な圧力をかけるべきだと訴えた。
同氏は加えて、同盟国に対して侵略者にとっての戦争の代償を大幅に高める、経済的、軍事的、政治的圧力を含む、強力な制裁をできるだけ早く採択するよう要請した。その際、具体的には、ロシア経済への打撃、技術へのアクセスの制限、戦争資金調達能力の制限、ウクライナへの追加の抑止パッケージと、防空分野をはじめとする軍事援助が挙げられ、ウクライナと欧州大西洋共同体の安全保障が不可分であること、ウクライナの未来がEUとNATOにあることを示す強力な措置も含むと説明された。
その他シビハ氏は、同盟国に対し、ロシアは欧州大西洋地域全体にとって存在を脅かす脅威であり続けるだろうと警告した。同氏は、ロシア、イラン、北朝鮮が国際的な平和と安全を不安定化させるために一緒に活動していることを強調し、最近の中東における治安情勢の悪化はそれを示すものだと指摘した。そして同氏は、これらの体制による侵略とテロに対抗するための緊急の措置と、ロシアの脅威から欧州を長期的に守るための措置を求めた。
外務省は、ウクライナは、NATO同盟国が防衛費を年間5%に増加させ、この増額された資金の一部として、ウクライナへの支援と同国の防衛能力への投資を固定する意図を歓迎していると強調した。
シビハ氏は、「NATO同盟国は、ウクライナへの支援と侵略国への圧力強化の必要性において団結している。新たな追加防衛パッケージと制裁措置が準備されている。ハーグでの首脳会議を受けて、同盟はより強固になるだろう。将来、ウクライナと共にさらに強固になると確信している。重要な課題は、言葉をできるだけ早く行動に移すことだ」と強調した。
さらに外務省は、同盟国が、ウクライナの自治体に対するロシアがテロを行なっていることを背景に、ウクライナへの揺るぎない支援を保証したと報告した。同盟国はまた、米国の平和への努力を支持し、ウクライナが平和への完全なコミットメントを示している一方で、ロシアが停戦を拒否し続けていることを強調した。パートナー諸国は、平和を推進するためにロシアへの圧力を強化する必要性を確認した。