ゼレンシキー宇大統領、19日にトランプ米大統領と2回電話したと報告
ゼレンシキー大統領がテレグラム・チャンネルと記者会見で報告した。
ゼレンシキー氏は、テレグラム・チャンネルにて、「今日、トランプ米大統領と2回話した。最初は、彼のロシア首脳との対話の前に電話し、その後で、欧州の首脳、マクロン仏大統領、メローニ伊首相、メルツ独首相、ストゥブ・フィンランんど大統領、フォンデアライエン欧州委員長と一緒にトランプ大統領と話した」と伝えた。そして同氏は、「今は決定的な時だ。今、世界は、リーダーたちに、戦争終結と真に永続的な平和の到来を確保するために十分な能力があるかどうかを目にすることになる」と指摘した。
同氏は、最初の2者間首脳電話会談の際に、「私はトランプ氏に、ウクライナにいる私たちは、米国などが話してきたような、完全かつ無条件の停戦への準備があることを認めた。その提案をぼやかさないことが大切だ。もしロシア人に殺人の停止への準備がないなら、それに対してより強力な制裁がなければならない。ロシアへの圧力が、現実的な平和へと彼らを動かすのであり、それは世界の誰にとっても明白なことだ」と指摘した。
さらに同氏は、ウクライナはロシアとの間で、成果を生むあらゆるフォーマットによる直接交渉への準備があることを認めたと伝えた。その際同氏は、「トルコ、バチカン、スイス、私たちは、全てのあり得る場を検討している。その点でウクライナを説得する必要はなく、私たちの代表者は、交渉にて真の結果を採択する準備がある。そのような結果の出る交渉へ向かうような、ロシアの鏡写しの準備を確保せねばならない」と指摘した。
その他同氏は、「欧州の首脳たちと、あり得る今後の行動、とりわけ交渉担当者の会合やそれぞれの提案の客観的評価について話し合った」と伝えた。同氏はその際、「テーブルの上のここの提案は、正直な視点を向けられるべきで、だからこそ、交渉プロセスには、米国代表者と欧州代表者が定められたレベルで参加するべきである。私たち皆にとって、米国が交渉と和平達成から距離を取らないことが非常に重要だ。なぜなら、それ(編集注:米国が手を引くこと)に関心があるのは、唯一プーチンだからだ。そのようなアプローチへの支持につき皆に感謝している」と伝えた。
同氏はさらに、「もしロシアが殺人の停止に向かわないなら、もし被拘束者と人質の解放を行わないなら、もしプーチンが非現実的な条件を提示していくなら、その時は、それはロシアが今後も戦争を長引かせるということであり、欧州と米国と世界中がそれにふさわしい対応、とりわけ追加制裁によって対応すべきだということを意味する」と訴えた。
その上で同氏は、「ロシアは自らが始めた戦争を終わらせねばならないし、同国はいつでもそれを始めることができる。ウクライナは常に平和への準備がある」と強調した。
その他ゼレンシキー大統領は同日、トランプ氏との電話会談につき、記者会見時にも発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「私は今日トランプ大統領と2つのフォーマットで2回電話をした。最初の電話では、私たちは非常に重要なこと、とりわけ停戦について話し合った」と伝えた。
また同氏は、もしロシアが停戦というアイデアを指示せず、この戦争の終結を望まない場合に備えて、米国がより真剣な制裁へと向かう準備について話し合ったと伝えた。
そして同氏は、「第三に、私は、プーチン氏との話の前のトランプ氏に対して、ウクライナについて私たち抜きで決定を下すことのないようお願いした。私たちにとって、それは原則的なことであり、非常に重要なことだ」と強調した。
同氏はその他、両者はトランプ氏とプーチン氏との電話の後にもう一度話すことで合意したと述べた。
その上で同氏は、2回目の電話会談につき「先ほど、私たちにはかなり長いやりとりがあった。1時間以上で、別のフォーマットだった。その時には、私、トランプ大統領がいて、私たちの同僚である、マクロン仏大統領、メローニ伊首相、ストゥブ・フィンランド大統領、それからメルツ独首相、フォンデアライエン欧州委員会委員長が加わった」と説明した。
同氏は、会話は長く、様々な性格を持つものだったと述べた。そして同氏は、「私の理解では、トランプ大統領は、ウクライナとロシアの間の直接交渉が最も重要だと思っている。それが彼の立場であり、彼はそれを明確に示した。要するに、彼は、ロシア側こそが関連のシグナルを出すべきだと思っている。それは、あり得る停戦、その後の行動をどう見ているか、そのプロセスについての彼らのビジョンのことだ」と指摘した。
同氏は加えて、「私からは、トランプ氏に対して、もしロシア側のビジョンがウクライナ側にとって支持されなかったら、私たちは、それについて話し合う機会を望む、そして、提案が何らかの受け入れられない、ないし困難な条件であった場合、米国がそのような状況を、ロシアが戦争を終了の意志の不在だとみなすことを望むと。しかし、今のところ、それは一般的な話である」と発言した。
その他同氏は、現在、交渉を行う全ての(国の)チームの会合の可能性が検討されていると伝えた。
その際同氏は、「私たちは、その会合がハイレベルで行われることを望んでいる。米国、ウクライナ、ロシア、欧州のパートナーたち、とりわけ、すでに言及された国々(編集注:同日のトランプ氏との電話会談に参加した国々)、それから英国だ」と強調した。
そして同氏は、そのような会合はトルコ、バチカン、あるいはスイスで開催されるかもしれないとし、「問題は、会合が具体的な結果を生むようにした上で、誰が会合を組織できるかである。思うに、近々、私たちは回答を得るだろう」と発言した。
同氏はさらに、「私は現時点で、バチカンをあり得る場所として見ており、あらゆる案を分析している。私は、それは確かに有望な場所だと思っている。もちろん、私は、バチカンをイスタンブル、トルコないし、もしかしたら、私たちのスイスのパートナー達が提案できるような案と比較するつもりはない。他方で、私は、教皇レオ14世は、私たちに真の支援を提供できると心から信じている。それは、私たちの2者間の会談の際に私が彼から聞いた非常に重要なシグナルだ。その会談は、真に結果をもたらすものだった」と強調した。