ウィトコフ米特使の宇露交渉に関する発言はロシアのシグナルに似ている=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「(編集注:ウィトコフ氏がトルコでのウクライナ・ロシア間交渉の主要な議題だとして言及した)それらの項目については、それは、確かロンドンかフランスでの会談の時に、米国がそのようなシグナルを出していた。それらは私にはわかっていることで、私はそれらのシグナルを様々な形で何度も聞いてきた。インテリジェンスや、そのプロセスの様々な交渉者からだ。私は、何よりまず、それはロシアのシグナルだと思っている。私は、それらが彼らのシグナルに非常に似ていると思っている。ザポリッジャ原発、水へのアクセスなどのことだ。『何らかの譲歩へ向かう』と言いながら、実際は何の譲歩にも向かわないものだ」と発言した。
その際同氏は、自身は繰り返し、ザポリッジャ原発は極めて複雑な施設であり、それはウクライナ側だけが稼働させることができると強調してきたと述べ、また同原発は投資も必要としていると指摘した。
その際同氏は、「専門家、私たちの分析者たちは、(編集注:再稼働には)少なくとも2〜2.5年かかると述べてきた。その時ようやく稼働するのだ。再稼働にどれだけの資金が必要なのかは、今のところだれも知らない。しかし、原発は私たちのものだ。そのため、当然、私たちはそれを取り戻したい。私たち抜き、私たちが支えない限りは、それは誰のためにも稼働しない」と発言した。
また同氏は、ザポリッジャ原発をロシアに「引き渡す」という提案についてもすでに問いただしたとし、とりわけ、水へのアクセスがなければ同原発の安全が保てないことや、原発職員の生活条件などについて言及してきたと述べた。
そして同氏は、「今のところ、それは『そのような提案があった』というところだ。まずは停戦。その後原発について話していく」と発言した。
同時に同氏は、ウィトコフ氏が発言した日付を分析すべきだと指摘した。
同氏はその際、「私は、今何が起きているかという文脈を通じてではなく、それ(発言)が行われた時の文脈でそれを見ている」と発言した。
これに先立ち、米国のウィトコフ中東担当大統領特使は、自身の考えるウクライナとロシアの今後のあり得る交渉の際の3つの基本議題について言及していた。その際同氏は、「私は、主要な問題は、地域(編集注:被占領地)、原発(編集注:占拠されているザポリッジャ原子力発電所)、それからウクライナ人がドニプロ川をどのように使い、海に出られるかだと思っている」と発言していた。