バイデン前米大統領、ウクライナ領土の一部を得てプーチンが満足すると考える者は「愚かだ」
バイデン氏がBBCへのインタビュー時に発言した。
バイデン氏は、ロシアのプーチン氏はウクライナをロシアの一部だとみなしているとし、和平合意の一部として領土を明け渡すことで「彼が止まると考えている者は愚かだ」と形容した。
同氏は、「プーチンがウクライナに侵攻した時に言ったことを聞くと良い。(中略)彼は、ウクライナを母なるロシアの一部だと思っている。彼は、ウクライナに対する歴史的権利があると思っている。彼は、ソ連が崩壊したという事実に耐えられない。(中略)彼が止まると思っている者は皆愚かだ」と発言した。
またバイデン氏は、同氏がウクライナに戦争に勝利できるだけの十分な支援を与えなかったのではとの疑問に対しては、3年間で自身の政権は米国が供与した武器使用に関する立場を変えてきたし、一部の制限も解除してきたと発言した。
そして同氏は、「私たちは彼らに、彼らの独立を確保するために必要な全ての物を提供したし、私たちは、プーチンがさらに一歩進めば、より攻撃的に対応する準備があった」と指摘した。
記者から、トランプ現政権関係者がウクライナは和平合意のために領土の一部を断念すべきとコメントしていることにつき質問されると、バイデン氏は、「それは現代の宥和政策だ」として、1930年代末にドイツのヒトラーによる要求を満たそうとして、結果として第二次世界大戦を招くことになった英国首相チェンバレンの政策を想起させた。
その際バイデン氏は、「私はただ理解ができない。どうして人々は、独裁者や殺し屋に、自分のものではない広大な領土を奪うことを許したら、彼が満足すると考えるのか。私は理解できない」と発言した。
その他同氏は、2月にホワイトハウスで起きたゼレンシキー宇大統領とトランプ米大統領の口論については、「私は、あの出来事のあり方は米国にとってふさわしいものではなかったと思う」と発言した。