鉱物資源合意案に安全の保証条項はない=ウクライナ大統領府
ウクルインフォルム
ウクライナのブルシロ大統領府副長官は2日、ウクライナと米国が締結を目指している希少鉱物資源合意の現在の案文にはウクライナの安全の保証に関する文言はないと指摘した。
ブルシロ副長官がテレビ番組出演時に発言した。
ブルシロ氏は、「ウクライナは外交チャンネルを通じて(編集注:鉱物資源合意案を)受け取った。現在、その文書の国内における同意手続きが行われている。なぜなら、それは、以前テーブルの上にあったものと異なるからだ」と発言した。
また同氏は、それはすでに枠組み合意ではなく、現時点ではそれは以前のものより少し長いものとなっていると指摘した。
同氏はさらに、ウクライナ側は省庁、関連機関の意見を得たいと思っていると指摘し、「そのプロセスはかなり多くの作業を要し、一定の時間がかかり、法的側面と政治的側面の分析が必要である」と発言した。
そして同氏は、合意はウクライナの国益に適わなければならず、ウクライナの憲法と国内法に反してはならないとし、また「もっとも重要なことは、それが私たちの欧州連合(EU)への道を妨害してはならないということだ」と強調し、「そのため、作業は一定の時間がかかる」と補足した。
同氏は加えて、同案文には米国からの安全の保証については記述がないと指摘し、「この合意は、いわば、経済的ないし財政的文書としてみなされている」と発言した。