「私たちはウクライナ支援を今後も強化していく」=北欧・バルト諸国首脳、共同声明発出
キーウを訪問したフィンランド、ラトビア、リトアニア、ウクライナの大統領と、デンマーク、エストニア、アイスランド、ノルウェー、スウェーデンの首相が2月24日付共同声明を発出した。ウクライナ大統領府広報室が掲載した。
声明にて諸国は、ロシアによるウクライナへの全面的軍事侵攻を明確に非難している。また、この戦争の結果は、欧州・大西洋の安全保障にとって根本的かつ長期的な影響を及ぼすだろうと指摘している。
さらに、諸国は、ウクライナの独立、主権、領土一体性に対する揺るぎない支持を改めて表明している。その際、諸国の最優先事項はウクライナを強化することだとある。そして諸国は、「私たちは支援をさらに強化する。公正で永続的な和平を達成するためには、ウクライナと欧州が今後の交渉に参加しなければならない。ウクライナには強力な安全の保証が与えられるべきである。そして欧州はリーダーシップを発揮する必要がある。私たちは、力による平和を実現するために、すべてのNATO同盟国およびEU加盟国と協力している」と伝えた。
加えて、声明には、北欧・バルト諸国がウクライナの最大級のドナー国であることが喚起されている。「これまで北欧・バルト諸国は、ウクライナに260億ユーロ以上の軍事・財政・人道支援を提供してきた」とある。そして、諸国は、「私たちは、防空手段や弾薬などを含む、ウクライナへのさらなる支援の提供を約束する。私たちは、ウクライナの防衛産業により多くの投資を行うことを誓う。そして、拡張可能な旅団規模の部隊のための装備と訓練を提供することを誓う」と強調した。
その際諸国は、同盟国やパートナー諸国に対しても、ウクライナへの軍事支援を強化するよう要請している。
その他、諸国は、ロシアに最大限の圧力をかけ続けると表明し、制裁や影の艦隊に対する措置などで、ロシアとその戦争マシンを抑制すると伝えている。
さらに声明には、「ロシアの国際的犯罪に対する説明責任なくして、公正で永続的な平和はあり得ない」と強調されている。
諸国は、「ウクライナの欧州連合(EU)への統合に対する揺るぎない支持を強調」している。そして、「ロシアの全面的な軍事侵攻の中でウクライナが示した印象的なコミットメントと改革の進展を歓迎する」とし、ウクライナのEU加盟プロセスに関して、「私たちは、2025年に可能な限り多くのクラスターを、できればすべてのクラスターを開放することも含めて、ウクライナのEU加盟への道を全面的に支持する」と伝えた。
ウクライナのNATO加盟に関しても、諸国は「NATO加盟を含む完全な欧州大西洋統合への不可逆的な道を歩むウクライナを引き続き支援する」と表明した。
なお、2月24日、キーウで開催された首脳会議「サポート・ウクライナ」に、北欧・バルト諸国の首脳はじめ、複数の欧州首脳が出席していた。
写真:大統領府