ゼレンシキー宇大統領、トランプ米大統領への鉱物資源へのアクセス提案につきコメント
ゼレンシキー大統領が英ガーディアンへのインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏は、自身は、昨年9月、ニューヨークでトランプ氏と会った際に、ウクライナの希少鉱物資源に関するアイデアを提案したと発言した。
そして同氏は、ウクライナは欧州で最大のウランとチタンの埋蔵量を有しており、それがロシアの手に渡り、それが潜在的に北朝鮮、中国、イランに渡ってしまうのは「米国の利益にならない」と指摘した。
今回ゼレンシキー氏は、米国企業がウクライナの天然資源を採掘し、戦後のウクライナ再建を支援する機会について「より詳細な計画」を手にしてウクライナに戻ってくるつもりだという。
同氏はさらに、本件には米国にとって財政面のインセンティブもあるとし、「私たちは安全保障のことだけでなく、お金のことも話している…。希少な天然資源に投資することで、これまでそんざいしなかった可能性をパートナーに提案することができる…。私たちにとってそれは雇用の創出となり、米国企業にとっては利益の創出となるのだ」と発言した。
これに先立ち、トランプ米大統領は、ウクライナは米国の支援に対して、5000億ドル相当の希少な鉱物資源で相殺することに「原則的に」同意していると発言していた。
また、ゼレンシキー宇大統領は昨年10月、「勝利計画」の第4項目として、「ウクライナには、天然資源が集中しており、とりわけ数兆ドルの価値の極めて重要な金属がある。それは、具体的には、ウラン、チタン、リチウム、グラファイト、その他戦略的な価値のある資源であり、それはグローバルな競争においてロシアとその同盟国、あるいはウクライナと民主主義世界を強めるものである」と発言していた。その際ゼレンシキー氏は、「ウクライナは米国と特定のパートナー、とりわけウクライナが加わるEU、そして世界の他のパートナーと共に、ウクライナに現存する重要資源の共同保護、共同投資、関連経済能力使用のための特別協定を締結することを提案している。それもまた力を通じた、経済的力を通じた平和である」とも述べていた。
なお、2021年には、コルスンスキー駐日ウクライナ大使もまた、「ウクライナのレアメタルや食品類が日本に関心を持たせられるだろうと考えている」と述べていた。