「クリミアは脱占領される。私たちには忍耐力がある」=エストニア大統領
カリユライド大統領が一時的被占領下クリミアとの行政境界線前の通過検問地点「チョンハル」を訪問した際の記者会見時、ウクルインフォルムの記者からの質問に答える形で発言した。なお、外国の大統領が同地を訪問したのはカリユライド大統領が初めて。
カリユライド大統領は、「私たちは、ゼレンシキー大統領と緊密に協力している。私たちは、あなた方がしていることを見ていると心から述べることができる。ウクライナは、単に腕組みをして座っているのではない。そして、私たちは、外国パートナーたちに対して、そのことを伝えることで、ウクライナを国際場裏でサポートしている。私たちは、今後もそう続けていくことを皆に言いたい」と発言した。
大統領は、ウクライナ南部の一時的被占領下クリミア自治共和国との行政境界線に滞在することは辛いと発言した。同大統領は、毎日、人々が大陸側ウクライナを通り欧州へ向かうために、周りが地雷原となっているこの場所を通っているのを見るのは辛いと述べ、「これが欧州の中心地だという感覚はない」と発言した。また、カリユライド大統領は、現在ウクライナに100万人以上の国内避難民がいる事実を悲劇的だと述べた。
さらに大統領は、これらの被占領地の占領は終結するとし、「この問題は解決しなければならない。大変残念なことだが、すぐに解決することはできない。しかし、私たちには非常に多くの忍耐がある。そのことは明言できる。闘い続けなければならない」と強調した。
Estonia has not forgotten that #Ukraine is still partially occupied & there is a war in Eastern Ukraine. Today, as the first head of state to visit the administrative line with #Crimea, I reiterate: the occupation must end & sanctions against Russia must be upheld until then. pic.twitter.com/yqwo1n19Pq
— Kersti Kaljulaid (@KerstiKaljulaid) August 22, 2021
またヤレメンコ一時的被占領地再統合省次官は、外国の大統領がクリミアとの行政境界線を訪問するのは初めてであり、歴史的なことだと指摘し、今後他の国の大統領がここを訪れることを期待していると述べた。
写真:アントン・コリネヴィチ・クリミア自治共和国ウクライナ大統領代表、セルヒー・オルロウ(フェイスブック)
なお、今回クリミアとの行政境界線は、カリユライド・エストニア大統領の他、チェコ国会のミロシュ・ヴィストルチル上院議長も訪問している。
ヴィストルチル議長は、チェコは引き続き他国と連携し、クリミアの奪還に向け、クリミア・プラットフォームの内外で、ロシアへの圧力を形成していくと発言した。
ヴィストルチル氏は、クリミアがロシアに占領されたことで、親族の繋がりが断絶されたとし、通過検問地点「チョンハル」訪問団は、同地点を通過する人々を目にしたとし、同状況は1938年にチェコが併合された時の歴史から知っているものだと発言した。