クレーバ外相、米独のノルド・ストリーム2合意につき「安全保障面の強化を望む」
22日、ドミトロー・クレーバ外相が、シーヤルトー・ペーテル・ハンガリー外相とのキーウ(キエフ)での共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
クレーバ外相は、ウクライナとポーランドが21日に発表した共同声明において、米独声明に関する立場を表明したことを喚起し、「私たちは、現在、米独合意がどのようにウクライナや中欧諸国にとってのノルド・ストリーム2利用開始に関わる安全保障上のリスクを縮小することができるのかにつき、多くの疑問を抱いている。私たちは、米国とドイツと本件について話をしていく。私たちは、私たちにとってノルド・ストリーム2は何よりも安全保障問題なのだと常に述べてきたし、私たちは、独米声明において、安全保障がより強い表現となることを望んでいる」と発言した。
外相は、米独合意の経済部分については、ウクライナは提案を分析しているところであり、詳細な分析が終わったら、自らの立場を発表すると伝えた。
同時に外相は、ウクライナのエネルギー安全保障やウクライナの輸送国家としての役割の維持の話における根本的な問題は、ロシアが自らの義務を然るべく履行するか否かにあるのだと指摘した。外相は、「米国とドイツは何かしらの合意をした。ポーランドとウクライナもまた何かしら合意した。しかし、私たちは皆、このノルド・ストリーム2が作り出す危機の主要な受益者がロシア連邦であることを理解している。それが主要な問題であり、主要な疑問であり、それへの回答は今のところないのであり、そのために仕事をしなければならないのだ」と強調した。
これに先立ち、21日、米国とドイツの政権が、ノルド・ストリーム2に関する合意を締結した。これにより、同ガスパイプラインの完工が認められる代わりに、欧州への各種のエネルギー安全保障が提供されることが提案されている。