ウクライナは「モトール・シーチ」社に投資した中国人の利益を保護すると明言した=中国大使

ウクライナは「モトール・シーチ」社に投資した中国人の利益を保護すると明言した=中国大使

ウクルインフォルム
ウクライナ側は、中国側に対して、モトール・シーチ社の中国人投資家の利益を然るべく保護すると明言した。

范先荣駐ウクライナ中国大使が中国・ウクライナ戦略的パートナーシップ10周年記念記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

范大使は、過去数年続いているモトール・シーチ社をめぐる問題の解決はウクライナの利益に適うものだと述べ、また中国はウクライナ政府が投資環境改善のために行っている政治的努力に注意を向けているとし、その上で「いかなる不適切な行動も」投資家によるウクライナの受け止め方に悪影響を与えるものだと発言した。

その上で、大使は「中国をもちろん含め、世界中の多くの人々がそのプロジェクト(モトール・シーチ)の運命、公正で合理的な問題解決が行われるかどうかを追っている。どのような決定も関連する結果をもたらすものであり、私は、ウクライナ側はそれを理解していると確信している。私たちには、関係する人物とのコンタクトがある。ウクライナ側は、私たちに対して、同国は然るべく中国の投資家の合法的利益を守っていくと明言した」と発言した。

これに先立ち、3月11日、ウクライナNSDCは、ウクライナの航空機用エンジン製造企業「モトール・シーチ」社問題を審議し、近々同社を「国に戻す」決定を採択している。

また、1月28日、ウクライナは、航空機用エンジン製造企業「モトール・シーチ」社への投資に関わる中国国籍の実業家王靖(Wang Jing)氏と、中国に位置する3企業、英領ヴァージン諸島に位置する1企業に制裁を発動している。

2019年11月末、アイヴァラス・アブロマヴィチュス国営防衛企業(複合体)ウクルオボロンプロム社(当時)総裁は、中国スカイライゾン社がすでにモトール・シーチ社の株式を50%以上獲得していると発言。また、2019年12月13日、ヴヤチェスラウ・ボフスラウ・モトール・シーチ社名誉総裁は、記者団に対して、同社の株式を中国に売却したことを認めていた。

しかし、モトール・シーチ社の売却に関しては、米国政権が反対を表明。2019年8月、ジョン・ボルトン米大統領補佐官(当時)は、キーウ(キエフ)訪問時、「私たちは、一般的に、中国側が、とりわけ米国で行っている、不正義かつ不公正な慣習についての警告と懸念を(ウクライナ政権側に)伝えた」と述べている。ボルトン氏は、その際、懸念の理由として、軍事技術の窃取を指摘している。

2020年9月4日、中国のモトール・シーチの株主たちは、ウクライナ司法省に対して、クレームを提出している。同文書では、35億ドル規模の損失について、ウクライナを国際調停裁判所にて提訴する意向が示されていた。

2021年1月15日、米商務省は、中国のスカイライゾン社に対して制裁を発動。ウィルバー・ロス商務長官は、その際、スカイライゾン社は中国側が主張するような民間企業ではなく、国営企業であり、中国側の「外国の軍事技術獲得・合法化の試みは、米国の国家安全保障と外政利益に重大な脅威を生み出している」と指摘していた。

1月31日、ザポリッジャ市にて予定されていた、航空用エンジン製造企業モトール・シーチ社の中国投資家やウクライナの実業家による「臨時株主総会」は、ウクライナの保安庁(SBU)捜査官が捜査を実施したことにより開催が阻止されている。


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