メルケル独首相、ウクライナとロシアの大統領へ電話 ゼレンシキー大統領をベルリンへ招待
22日、ドイツ首相広報室が発表した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
発表によれば、メルケル首相は、ゼレンシキー大統領との会談時、「ウクライナ、およびロシア、ベラルーシ、その他旧ソ連の共和国にて何百万人のドイツ人が命を失うことになった、ドイツ人が行なった犯罪は忘れられてはならない」と発言した。
また同電話会談についての、ウクライナ大統領府の発表によれば、ゼレンシキー大統領とメルケル独首相は、ウクライナにおけるナチスの犯罪の歴史的責任と犠牲者を記憶し続けることの重要性を指摘した上で、同日「ウクライナにおける戦争犠牲者悲哀・追悼の日」の特別性を強調した。
ゼレンシキー大統領は、メルケル独首相に対する8月のクリミア・プラットフォーム首脳会談とウクライナ独立30周年記念式典への招待を改めて確認した。
これに対して、メルケル独首相は、ゼレンシキー大統領に対して、ウクライナ・ドイツ間二国間関係とドンバス平和的情勢解決プロセスを協議するために、近々ベルリンを訪問するよう招待した。
なお、ゼレンシキー大統領は、ツイッター・アカウントにて、メルケル独首相が7月12日にベルリンを訪れるよう招待したと伝えている。
On a special date, spoke with Chancellor of #Germany Angela #Merkel that the world must do everything to prevent such tragedies as WW2 from happening again. Grateful for the invitation to visit Berlin on July 12 to discuss current security and cooperation issues of 🇺🇦 & 🇩🇪.
— Володимир Зеленський (@ZelenskyyUa) June 22, 2021
その他、独首相広報室は、メルケル首相が同日、プーチン露大統領とも電話会談を行い、その際、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、その他の旧ソ連共和国の人々に対するドイツの犯罪により何百万の家族が苦しみを味わったと述べたことを発表した。
さらに、露インターファクス通信は、同電話会談時、プーチン露大統領はメルケル独首相に16日のジュネーブにおける露米首脳会談の総括につき報告したとする露大統領の発表を報じている。
これに先立ち、ドイツのアンゲラ・メルケル首相は20日、同国は80年前のソ連侵攻に恥を感じていると述べつつ、また現在のロシアの対ウクライナの行為に同意しないと発言していた。その際、同氏は、第二次世界大戦中、数百万の人々が亡くなったと述べ、特に、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、バルトの国々、その他のソ連の共和国にて被害が大きかったと述べている。