東部前線訪問の仏議員、ウクライナのEU・NATO加盟の加速を呼びかけ
ペルソン議員が議員団に加わりウクライナ東部のコンタクト・ライン通過検問地点「フヌートヴェ」と前線のシローキネ村を訪問した後にツイッター・アカウントに書き込んだ。
ピエール議員は、パリから3000キロメートル離れた欧州の境界線にて、ウクライナの人々が自らの主権を巡って長引く紛争で戦っており、その紛争では数千の死者が出続けており、数百万の避難民が出ていることを、欧州の人々はほとんど何も知らないのだと指摘した。
1/ J’ai tenu à accompagner l’armée ukrainienne sur la ligne de front entre l’Ukraine et les territoires occupés par les pro-russes. Les parasols et les jouets d’enfants de la ville balnéaire de Shyrokyne ont été abandonnés pour laisser place aux snipers et mines antipersonnelles. pic.twitter.com/cxD9QJ6wV6
— Pierre PERSON (@Pierr_Person) June 15, 2021
その上で同議員は、「ロシアのプロパガンダの内容とは違い、その戦いは全くもって内戦ではない。それは同国(ウクライナ)に押し付けられた戦争であり、同国が政治的に弱体化し、ウクライナ人が真の独立を取り戻すことを夢見ていた時に、隣国が侵攻してきたものだ」と書き込んだ。
ピエール議員は、ウクライナ東部で何が起こっているかにつき、「それはフランスが国内の社会抗議に対処している時に、隣国がート・ダジュールを占領し、ウクライナ東部全体の不安定化のために傭兵を送り込み、アルデンヌからサヴォイまで戦線が作られることを想像してみて欲しい」と比較を用いて指摘した。
同議員はまた、東部にて「停戦体制と和解を定めたミンスク諸合意に記載された意図と、毎日ウクライナ軍人や民間人が前線で受けている軍事行為(爆撃や狙撃)の現実との間に、激しい乖離」があることを目にしたと書き込んだ。
同氏はさらに、「親露勢力は1年以上、彼らが占領する領域の住民が前線を通って家族の元へ向かうことを妨害している。国から領土の一部が剥ぎ取られており、検問地点は空っぽだ」と伝えた。
また同氏は、被占領地では脅迫が横行しているとし、自らの資産所有権を奪われない、あるいは取り戻すためには、ロシア国籍を取得しなければならなくなっていると指摘した。
そして、「私は、もう一度ウクライナ人へのフランスのサポートを確認したいと思っていた。しかし、精神的サポートだけでは不十分だ。私たちは、目を閉じ続けていてはいけない。私たちは、ウクライナのNATOとEUへの統合プロセスを加速させるべきだ。私たちは、ウクライナ側からの意思と行動を目にしている! 確かに、私がウクライナ議会と協議した際、ウクライナ側がEUの司法、経済、社会の要件を満たすために、真の努力をしているのを目にした」と発言した。
9/ J’ai tenu à réitérer le soutien des Français aux Ukrainiens.
— Pierre PERSON (@Pierr_Person) June 15, 2021
Toutefois, le soutien moral ne peut pas suffire. Nous ne pouvons pas continuer de fermer les yeux.
Nous devons accélérer le processus d’intégration de l’Ukraine dans l’OTAN et au sein de l’Union européenne.
同議員は、その努力にもかかわらず、EUは、実質的に「門の前で行われているその戦争について、目を向けずに沈黙している」とし、その際同時にロシアは自らのプロパガンダ努力を惜しまず行なっているのだと指摘した。
同氏は、「例えば、フランスでは、極右の国民戦線のプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュールの地域議会候補者のチエリ・マリアンニやフランソワ・フィオン元首相などは、ウラジーミル・プーチン体制へ服従していることをもはや隠しもしていない」と書き込んだ。
最後にピエール議員は、ウクライナとフランスは、アンナ・キーウ(キエフ)大公妃(963〜1011年)時代からの繋がりがあると述べ、「現在、歴史が私たちを改めて繋げている。国際社会はもまた手をこまねいていてはいけない」と強調した。