ロシアのクリミアでの地位は「占領国」のみ=ウクライナ外務報道官、露外務報道官発言にコメント
16日、ウクライナのオレフ・ニコレンコ外務報道官が、ウクルインフォルムに対して、ロシア連邦のマリヤ・ザハロヴァ外務報道官がウクライナのクリミア返還努力を「不法」と述べたことに関してコメントした。
ニコレンコ報道官は、ロシア外務省がウクライナやクリミア・プラットフォーム参加国に対して脅迫を行っているとし、そのような脅迫はロシア外政が長期にわたり非主流化していることを改めて示すものだと指摘した。
同報道官はまた、国連レベルにて、ロシアのクリミアでの行動は国際法上明確に「侵略行為」と認定されていると強調した。
さらに報道官は、「ロシアは、クリミアにおいて『占領国』以外の地位を一切有していない。『ロシアの領土一体性』侵害という話は、現実に対する認知が歪んでいる一例である。盗人が盗んだ物についての合法的な所有権を得ることはない。ロシアの国際的に認められた国境は、ずっと前から知られている。そこには、クリミアもセヴァストーポリも入っていない」と発言した。
報道官は、ウクライナの国家安全保障国防会議(NSDC)が最近クリミア脱占領・再統合戦略を確定したこと、また現在クリミア・プラットフォームが形成されていることを喚起し、それらは体系的レベルでクリミアの脱占領に向けた努力を行うためのものだと指摘した。
また報道官は、ウクライナが新しいクリミア・プラットフォームに関して大きな支持を得ていること、同時に、ロシアがそのイニシアティブの信頼を落とそうと努力していることは、ウクライナが選んだ道の正しさを示すものだと発言した。
これに先立ち、ロシア連邦のマリヤ・ザハロヴァ外務報道官は、ウクライナによるクリミア返還の努力は全て「不法」であり、「ロシア連邦の二つの構成体に対する侵略の脅威」以外に受け止めることはできない、またクリミア・プラットフォームなどに国・機関が参加することは「ロシアに対する非友好的行為、ロシアの領土一体性への直接的侵害」とみなされる、と発言していた。
なお、クリミアのステータスは、国連総会のクリミア人権決議にて「ロシアにより占領されているウクライナ領クリミア」と定められている。