EU、ロシアに対し、ドンバスの全ての通過検問地点開通を要請
ウクルインフォルムのウィーン特派員が伝えた。
EU代表は、「私たちは、ロシアに対して、一切の遅延なく、通過検問地点『シチャースチャ』と『ゾロテー』、およびその他全ての現在閉鎖されている通過検問地点の開通を保障するため、支援する武装集団へと自らの大きな影響力を行使することを通じて、直近のノルマンディ首脳会談にて負った自らの義務を履行するよう要請する」と発表した。
さらにEUは、ロシアに対して、OSCEが仲介役を務める三者コンタクト・グループ(TCG)協議にて建設性を示すように求めた。EUはまた、「私たちは、ウクライナ、ロシア、そして仲介役OSCEにて構成されるTCG業務における、グラウ代表の指導的努力を歓迎している。私たちは、ロシアに対して、その議論の中で建設的に行動するよう呼びかける。政治的動機が人道問題に優ってはならない」と発言した。
加えて、EUは、ロシアに対して、「ミンスク義務の完全履行のために、自らが支持する武装集団への大きな影響を行使するよう」要請した。
さらには、EUは、「私たちは、ロシアに対して、財政面・軍事面で武装集団をサポートすることを通じた紛争の下支えをやめるよう改めて呼びかける。私たちは、ロシアの支援する武装集団の支配する地域にてロシア軍の兵器や人員の存在が伝えられる情報に深く懸念し続けている。EUの対露経済制裁の期間は、ミンスク諸合意完全履行と連結している」と強調した。
なお、武装集団は、昨年のコロナ危機開始時から、コンタクト・ラインを越境するための複数通過検問地点を封鎖し続けている。2021年2月、統一部隊作戦本部は、ウクライナ側の通過検問地点は全て機能しているが、(武装集団側の封鎖により)実質的に機能しているのは2地点のみだと報告している。