ミンスク諸合意の履行なくして、EUとロシアの関係正常化はない=EU上級代表
11日、ジョゼップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表がブリュッセルッセルにてウクライナ・EU連合評議会の総括をする記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ウクルインフォルムの特派員が、ロシアがミンスク諸合意の履行をしたがらず、その意向もない状況下、何が出口となり得るか、と質問すると、ボレル上級代表は、「私は、昨日欧州議会にて数時間費やし、そのことについて話をした。ラヴロフ大臣(ロシア外相)との会談時、私たちがウクライナの主権と領土一体性を守っていること、クリミア半島での人権侵害について話していること、EU・ロシア関係における強力な要因であるミンスク諸合意履行に対する私たちの要請について明確にした。それは議題の高いレベルにあり、私たちはそれらについて多くを議論した。私は、詳細は述べないが、しかし、ミンスク諸合意に関係することで言えば、諸合意が履行されない限り、EUとロシアの関係正常化はない」と強調した。
またボレル氏は、11日のシュミハリ・ウクライナ首相との協議の際に、EUからのウクライナの独立、主権、領土一体性への揺らぎない支持について確認したことを伝えた。
同氏は、「それは、私が先週ラヴロフ外相との会談の際に伝えたメッセージでもある。私は、ミンスク諸合意の履行が不可欠であることを強調した。あなた方は、EUがロシアによるクリミアとセヴァストーポリの違法併合を認めていないことをよく知っているであろう。私たちは、ウクライナの主権と領土一体性の回復を目的とする外交努力を完全にサポートし続ける」と発言した。
同氏はまた、EUは、ノルマンディ・フォーマットと三者コンタクト・グループ(TCG)と欧州安全保障協力機構(OSCE)フォーマットにおけるドンバス情勢平和的解決の努力をサポートし続けていると述べた。また同氏は、EUの対露経済制裁の見直しは、ミンスク諸合意の完全履行と結びつき続けていると指摘した。