「クリミアは『併合』されたのではなく占領下」 ウクライナ外務省が英BBCの誤りを指摘
ウクライナ外務省のオレフ・ニコレンコ報道官がツイッター・アカウントにてBBCの地図についてコメントした。
ニコレンコ報道官は、「BBCよ、ロシアの誤った言説を推進しないで欲しい。セヴァストーポリとシンフェローポリは、ロシアの都市には決してなっていない。クリミアは、併合されているのではなく、占領されているのだ。国際法は重要である。クリミアはウクライナである」と指摘した。
これに先立ち、BBCロシア語版は、23日にロシア連邦全土で行われたロシア野党政治家ナワリヌイ氏支持集会の発生した都市を示す地図を公開していた。その際、BBCの地図には、「ロシアは、2014年にセヴァストーポリ市とシンフェローポリ市を併合した」と記述されていた。
.@bbcrussian, don’t promote Russian false narratives. Sevastopol and Simferopol have never been Russian cities. #Crimea is not annexed but occupied. International law matters. #CrimeaIsUkraine #Navalny pic.twitter.com/VhZk22xUmr
— Oleg Nikolenko (@OlegNikolenko_) January 24, 2021
なお、ウクライナ一時的被占領地再統合問題省は、クリミアとセヴァストーポリを『併合された』と呼ぶことができるのはロシア連邦だけであり、国際法に基づいた正しい表現は「一時的被占領地」であると説明している。同省は、同時に「併合が試みられている」と表現することも可能だが、行為の完了を意味する「併合されている」は誤りだと指摘している。クリミアの地位が併合ではなく占領であるとする根拠は、ロシア連邦をウクライナ領クリミアの占領国と定めている国連総会クリミア人権決議であり、同決議により、ロシアには、1949年8月12日付ジュネーブ第四条約が定める占領国の義務が発生している。