ゼレンシキー大統領、ドンバス被占領地住民にロシア語で呼びかけ

ゼレンシキー大統領、ドンバス被占領地住民にロシア語で呼びかけ

ウクルインフォルム
ゼレンシキー大統領は、ドネツィク・ルハンシク両州の政府管理地域と非政府管理地域の移動に用いられる通過検問地点をウクライナ側は全て開いていると伝えつつ、非政府管理地域に暮らすウクライナ国民に誰が検問地点を塞いでいるのか考えるよう呼びかけた。

ゼレンシキー大統領が14日に公開した国民向け動画にて発言した

大統領は、この部分のみロシア語で「個別に一時的被占領地のウクライナ国民に呼びかけたい。あなた方自身、目にしているであろう。ウクライナはあなた方に対しオープンだ! あらゆる意味でだ。あなた方は、そちら側で誰が通過検問地点を塞いでいるか、誰が私たちを分断しているか、わかっているであろう。あらゆる意味でだ。私は、あなた方がそれを目にし、理解するだけでなく、更に結論を下すだろうと確信している」と発言した。

大統領はまた、数日前にウクライナはドネツィク・ルハンシク両州の通過検問地点を全て開通させており、特にルハンシク州では二つの新しい検問地点「シチャースチャ」と「ゾロテー」が開かれたと喚起した。

その上で大統領は、「そこで軍の引き離しがあった時に『裏切り行為だ』などと言われていたことを覚えているだろうか。実際には、そこは現在平和で平穏である。私は1週間前にそこを訪れたし、シチャースチャで新しいサービスセンターを開いた。人々はそこで年金や社会保障を受け取れるし、全部で88の行政サービスを受けることができる。そのセンターには、銀行の支部、郵便局、薬局、母子ルーム、そのた多くの現代的なものが入っている。便利で、現代的で、快適で、安全な場所、つまり、ウクライナ国民、特に一時的被占領地在住の国民が『ウクライナ』と聞いた時に、あるべき全てのものがそこにあるのだ」と強調した。

大統領は、ウクライナは現在の問題を終わらせるためにあらゆることを行なっていると発言した。

大統領は、「通過検問地点のことだけではない」とし、7年間続いている戦争は必ず終わるし、その時通過検問地点は必要なくなると指摘した。

これに先立ち、ウクライナ、ロシア、欧州安全保障協力機構(OSCE)からなる三者コンタクト・グループの決定により、11月10日に被占領地(非政府管理地域)との間の新通過検問地点「シチャースチャ」と「ゾロテー」の相互開通が予定されていることが発表されていた。現在、ルハンシク州には、住民が政府管理地域と被占領地を移動するための通過検問地点が「スタニツャ・ルハンシカ」の1地点しかなく、また同地点は歩行者専用の作りのため、新地点の開通が長らく求められていた。

しかし、ロシア占領政権は、10日なっても通過検問地点「シチャースチャ」と「ゾロテー」の開通を行わず、引き続き両地点の民間人の移動を認めていない。

写真:大統領府


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