ベラルーシのルカシェンコ氏、拘置所にて政治囚と面会
テレグラム・チャンネル「プール・ペールヴォヴォ」が写真とともに伝えた。
投稿には、「そこ(編集注:KGBの拘置所)にて、彼は4時間半にわたり、拘置所にいる前述の人物らと対話した。大統領の目的は、全員の意見を聞くことだ」と書かれている。
面会参加者らは、対話の内容を秘密とすることで決定したとのこと。
同時に同投稿には、ルカシェンコ氏が「通りで憲法は書けない」と発言したと伝えている。
また同日、本件につき、反政権指導者のスヴェトラナ・チハノフスカヤ(シヴャトラナ・ツィハノウスカヤ)氏は、自身のテレグラム・チャンネルにてコメントした。
チハノフスカヤ氏は、「今日の出来事は、私たちとあなたたちの圧力の結果だ。その面会にて、ルカシェンコ氏は、過去に犯罪者と呼んでいた人物が政治囚であること、その存在を認めた。もし彼が対話の準備を示したかったのであれば、政治囚を速やかに解放すべきである」と発言した。加えて、チハノフスカヤ氏は、ルカシェンコ氏が憲法改革について話していることを指摘しつつ、「彼は、私たちの抗議を弱めるためにそれを行なっている」と発言した。
また、同日、チハノフスカヤ氏は、ベラルーシ政権に拘束されている自身の配偶者セルゲイ・チハノフスキーと4か月ぶりに電話で対話ができ、二人の子どもや、チハノフスキー氏の拘束状況などについて話をしたことが伝えられている。
なお、ベラルーシでは、8月9日に大統領選挙が実施され、その後、中央選挙管理委員会が14日に、最終開票結果として、現役大統領のアレクサンドル・ルカシェンコ候補の得票80.1%であり、有力視されていたスヴェトラナ・チハノフスカヤ候補の得票は10.1%だったと発表した。
これに対して、ベラルーシ市民が全国にて、中央選管の発表に疑問を提示して抗議を続けている。抗議者たちは、選挙結果は捏造されており、実際にはチハノフスカヤ候補がルカシェンコ候補に大差で勝利したと考えている。
チハノフスカヤ氏は8月25日、欧州議会外務委員会臨時会合におけるスピーチの際に「ベラルーシ人の要求は、公正で自由な選挙」だと説明している。
ゼレンシキー大統領は、現在のベラルーシ情勢の最善の出口は公正な大統領選挙を行うことだと主張している。