ウクライナは露野党政治家毒殺未遂を受け新ガスパイプライン建設政策が見直されることを期待=外相
4日、ドミトロー・クレーバ外相が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
クレーバ外相は、「ウクライナは、現在私たちのパートナーと、ロシア連邦の攻撃的政策に反対している者は皆、同国に対し、制裁と、ガスパイプライン『ノルド・ストリーム2』建設政策見直しを含めた効果的な影響メカニズムを適用すべきだと考えている」と発言した。
外相は、同新ガスパイプラインの建設が終われば、ロシアは追加的に多額の資金を稼ぐことができ、その資金を自らの国内外の攻撃的活動などに投資することが可能となると指摘した。外相は、「そのため、その問題には非常に包括的にアプローチし、ロシア連邦にとってのそのような行為の代償を最大限高める方策をとるべき時がきている」と発言した。
クレーバ外相は、現時点で、ドイツの専門家によるナワリヌイ氏がノビチョク系物質を投与されたとの結論を疑う根拠はないとし、神経剤で人間を攻撃するというのは化学兵器利用であり、国際法違反に該当すると指摘した。
外相は、今回の犯罪が罰されずにあってはならないとしつつ、ロシアは罪を問われないと、次々と攻撃的行為、犯罪行為を重ねることが過去の経験が示していると指摘した。
これに先立ち、8月20日、ロシアの野党政治家アレクセイ・ナワリヌイ氏の体調が飛行機で移動中に急に悪化。飛行機は同国オムスクに緊急着陸し、ナワリヌイ氏は病院へ搬送された。22日、ナワリヌイ氏は特別機でドイツへ移送され治療を継続。同氏は現在までこん睡状態にある。
9月2日、ドイツ政府は、ナワリヌイ氏から得た血液サンプルにて実施された検査により、ナワリヌイ氏からソ連時代製造の神経剤「ノビチョク」系が使われたことを示す「明確な証拠」があると発表した。ドイツ政府は、ロシアに対して、本件につき説明するよう要求している。