ヴェネジクトヴァ検事総長「ウクライナはベラルーシで拘束されたワグナー傭兵の引渡しを要求していく」
6日、ウクライナのイリーナ・ヴェネジクトヴァ検事総長がベラルーシのアレクサンドル・コニュク検事総長との電話会談時に発言した。検事総局広報室が伝えた。
発表には、「イリーナ・ヴェネジクトヴァ氏は、ベラルーシの同僚に対し、(ウクライナの)検事総局は、7月29日にベラルーシ治安機関により拘束された、9名のウクライナ国民含む28名の引渡しを要請する意向を認めた」と書かれている。
発表によれば、ヴェネジクトヴァ検事総長は、現在捜査機関が引渡し要請の準備をしており、検事総局は要請文を受け取った後に、ベラルーシ検事総局に関連要請を送付すると発言した。
これに対して、ベラルーシのコニュク検事総長は、ベラルーシ側が関連の要請を受け取った後に、引渡しに関する決定が採択されることになると伝えたのこと。
これに先立ち、6日、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、ミンスク近くでのロシアの民間軍事会社「ワグナー」傭兵の拘束を巡る状況を審議するために、ロシア連邦とウクライナの検事総長をベラルーシに招待するよう指示を出していた。
7月29日、ベラルーシの治安機関がミンスク近郊にてロシアの民間軍事会社「ワグナー」の傭兵33名を拘束したと発表していた。同国国営メディアは、彼らは、「選挙期間中の情勢不安定化のために」7月25日にベラルーシに入国していたと報じた。ルカシェンコ大統領は、安全保障会議において、ロシア連邦を「汚い意図がある」として断罪している。
ベラルーシにて拘束されたよう傭兵の中には、ウクライナのドネツィク・ルハンシク両州出身者が含まれていることが分かっている。ウクライナ大統領府は、ウクライナはベラルーシに対し、ドンバスにおける犯罪容疑のある、ロシアの民間軍事会社「ワグナー」戦闘員の引渡しを要請すると発表していた。
5日、ゼレンシキー大統領は、ルカシェンコ大統領と電話会談を行い、ウクライナ東部ドンバス地方にて違法集団の行為に関与した人物は刑罰を免れないと述べ、「ウクライナ領でのテロ活動を行った容疑のある者が全員、刑事責任追求のために、現行国際法に従って私たちに引き渡されることを期待している」と発言した。
なお、現在ベラルーシでは、8月9日に投票日を迎える大統領選挙の選挙運動が続いている。野党勢力では、同様に出馬が認められなかったツェプカロ氏とヴィクトル・ババリコ氏が、スヴェトラナ・チハノフスカヤ氏への支持を表明しており、このチハノフスカヤ氏が同選挙における主要な野党候補となっている。