「露ワグナー傭兵はベラルーシを目的地として派遣された」=ルカシェンコ・ベラルーシ大統領

「露ワグナー傭兵はベラルーシを目的地として派遣された」=ルカシェンコ・ベラルーシ大統領

ウクルインフォルム
ベラルーシのルカシェンコ大統領は、7月29日にベラルーシ治安機関によりミンスク近くで拘束されたロシアの民間軍事会社「ワグナー」の傭兵はベラルーシを目的地として派遣されていたと発言した。

4日、ルカシェンコ・ベラルーシ大統領が教書演説の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ルカシェンコ大統領は、「その人物たち(編集注:33名のワグナー傭兵)が証言した。彼らは、特別にベラルーシに派遣されたのだ。命令は『待つこと』であった。イスタンブル行きのチケットというのは伝説だ。なぜなら、あちら(編集注:ロシア)やこちら(編集注:ベラルーシ)の国境で、彼らはイスタンブルに渡航すると言わなければならなかったからだ」と発言した。

大統領はまた、アフリカやイスタンブルへ渡航するつもりであったというならば、どうしてロシア南部でなくベラルーシを経由する必要があるのか理解できないとも発言した。

その他、大統領は、もう一つの傭兵集団がベラルーシの南部に滞在しているとの情報があるとし、「私たちは森林を走り回って彼らを捕まえなければならない。私たちは彼らを皆捕まえる」と述べた。

これに先立ち、7月29日、ベラルーシの治安機関がミンスク近郊にてロシアの民間軍事会社「ワグナー」の傭兵33名を拘束したと発表した。同国国営メディアは、彼らは、「選挙期間中の情勢不安定化のために」7月25日にベラルーシに入国していたと報じた。

ベラルーシ捜査委員会は、これら人物が同国大統領選挙を前に大規模騒動を準備していた疑いがあると指摘。ルカシェンコ大統領は、安全保障会議において、ロシア連邦を「汚い意図がある」として断罪した。

また、拘束された者の中には、ウクライナのドネツィク・ルハンシク両州出身者が含まれていることが分かっている。ウクライナ大統領府は、ウクライナはベラルーシに対し、ドンバスにおける戦争犯罪の容疑のある、ロシアの民間軍事会社『ワグナー』戦闘員の犯罪人引渡しを要請すると発表している。クレーバ外相は、ベラルーシから受け取ったリストに関し、「リストの人物の内、誰が占領軍、違法武装集団の側で武力行為に参加した者か、犯罪に関与しているか否か、を判明させることは非常に重要」と述べている。

現在、ベラルーシでは、8月9日に投票日を迎える大統領選挙の選挙運動が続いている。野党勢力では、同様に出馬が認められなかったツェプカロ氏とヴィクトル・ババリコ氏が、スヴェトラナ・チハノフスカヤ氏への支持を表明しており、このチハノフスカヤ氏が同選挙における主要な野党候補となっている。


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