ベラルーシでの露民間傭兵拘束につきウクライナ外務報道官コメント 「以前から警告していた」
ウクルインフォルム
ウクライナ外務省のカテリーナ・ゼレンコ報道官は、ロシアの民間軍事会社「ワグナー」の傭兵がベラルーシの首都ミンスク近くで拘束されたことにつき、ロシアが世界の様々な場所で傭兵を利用し、脅威を生み出していることを証明するものだと発言した。
30日、ウクライナ外務省広報室がコメントを掲載した。
ゼレンコ外務報道官は、「私たちは、ベラルーシの治安機関が数十人のロシアの戦闘員を拘束したことを巡る状況を注意深く追っている。報道によれば、その中にはドンバス地方でウクライナに対する戦闘を行っていた人物もいるという。ウクライナは、ウクライナ東部にて戦闘行為に参加してきたロシア占領軍と違法武装集団の参加者が世界のその他の場所でも利用されており、脅威を生み出していると、長らく警告していた。ベラルーシでこれら戦闘員が摘発されたことは、その事実を確認するものであり、彼らがベラルーシにて大統領選挙を前に情勢を不安定化させるために利用されていた可能性を示すものである」と発言した。
報道官は、ウクライナは隣国ベラルーシとの善隣関係を発展させており、同国の主権と独立を全面的に支持していると強調した。
加えて報道官は、あり得る犯罪人引渡しやその他の法的行為に関する問題は、関連治安機関・特殊機関によって決定されると伝えた。
これに先立ち、ベラルーシの治安機関は、7月29日未明に首都ミンスク近くにて、外国の民間軍事会社「ワグナー」の傭兵32名を拘束したと発表していた。これを受け、アレクサンドル・ルカシェンコ・ベラルーシ大統領は安全保障会議の緊急会合を開催している。
なお、ベラルーシでは、8月9日に大統領選挙の投票が行われる。同国では、過去数か月、複数の町でルカシェンコ現大統領に対する抗議運動が行われているが、政権側は抗議参加者を大量に拘束している。