ゼレンシキー大統領、停戦開始前にプーチン露大統領と電話会談
大統領府広報室が公表した。
発表には、「ゼレンシキー大統領は、ドンバス地方の治安問題を提起した。双方は、2020年7月27日0時01分から始まるドンバス地方の完全かつ包括的な停戦体制に関する合意の達成を歓迎した。ロシア連邦大統領は、この合意を支持した。両首脳は、ドンバス地方における停戦体制を維持するための追加的方策の緊急の実現が不可欠であるとの点に同意した」と書かれている。
発表によれば、両首脳はその他、地雷除去、兵力・機器の引き離し、コンタクト・ライン上の新しい通過検問地点の開設、欧州安全保障協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)の活動、国際赤十字委員会(ICRC)の非拘束者のもとへのアクセス確保に関する連携の詳細につき協議した。
更にゼレンシキー大統領は、拘束されているクリミア・タタール人のルスラン・スレイマノフ氏につき、同氏の3歳の息子が死亡したことに関して、同氏の解放を提起した。
加えて、ゼレンシキー大統領は、被占領下ドンバス・クリミアおよびロシア連邦領にて拘束されているウクライナ国民の解放問題にて、更なる実質的な行動が必要であると特に強調した。
両首脳は、三者コンタクト・グループ(TCG)政治問題作業部会にて議論されているドネツィク・ルハンシク両州一部地域における地方自治の特別規定に関する法律と、ウクライナ憲法改正を想定する非中央集権化に関する法律につき議論を行なった。
また、2019年12月9日のパリにおけるノルマンディ首脳会談の際の合意の履行に関しても話し合われ、次期ベルリン首脳会談に向けて、4国(独仏宇露)首脳の合意の成功裏の実現が不可欠であると強調された。
これに先立ち、7月22日、三者コンタクト・グループ(ウクライナ、ロシア、OSCE)は、7月27日からの完全かつ包括的停戦の開始につき合意していた。