EU、ロシアにMH17撃墜の責任を認めるよう呼びかけ

EU、ロシアにMH17撃墜の責任を認めるよう呼びかけ

ウクルインフォルム
ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、全てのEU加盟国を代表し、マレーシア航空MH17機撃墜事件から6年経過に合わせて、声明を発出した。同声明にて、EUは、ロシア連邦が同機撃墜の責任を認めることへの期待が表明されている。

16日、ボレルEU上級代表の声明が欧州理事会ウェブサイトに掲載された

声明には、「7月17日、私たちは、17の様々な国出身の298名の命を失った、マレーシア航空MH17機撃墜6周年を偲ぶ。EUは、愛する人々を失った全ての人々に深い同情を抱いている」と書かれている。

続けて、EUは、「298名のMH17機撃墜犠牲者と彼らの近しい遺族のための真実の確立、正義の保障、国連安全保障理事会第2166決議に従った責任に関与する人物の追求に向けたあらゆる努力を完全に支持していることを改めて強調する」と伝えている。

その上で、声明には、「これまでの声明を喚起しつつ、EUは、本件にて行われてきた全ての行動に留意しつつ、ロシアがその責任を認め、責任確立のための努力に完全に協力することを期待している」と書かれている。

マレーシア航空機撃墜事件とは、2014年7月17日、アムステルダムからクアラルンプールへ向かっていたマレーシア航空機MH17がウクライナ東部ドンバス地方上空で武装集団により撃墜され、乗客・乗員合計298名全員が死亡した事件をいう。

2016年9月、国際共同捜査チーム(JIT)は、同事件の技術捜査の結果として、同航空機が、親露武装集団支配地域から地対空ミサイル・システム「ブーク」により発射された弾頭「9M38」により撃墜されたことを判明させていた。

同時に、民間調査グループ「ベリングキャット」は、MH17を撃墜した「ブーク」がロシア軍第53対空旅団発のものであることを判明させていた。ベリングキャットは、ソーシャル・メディアとオープンソース情報の独自の分析を通じて、MH17撃墜に関与した20名のロシア軍人を特定させた報告書を発表した。これら軍人の名前が写真付きで示されているこの報告書は、オランダの検察に渡されている。

2018年5月24日には、JITは、MH17を撃墜したロシアのミサイルの破片を公開しつつ、ミサイルがロシアのクルスクを拠点とするロシア軍第53対空ミサイル旅団に属するものであることが判明したと発表した。

なお、2019年6月、マレーシア航空機MH17撃墜事件の捜査を行う国際共同捜査チーム(JIT)は、同撃墜に関与した容疑者4名を公表しており、オレグ・プラートフ氏(露国籍)はその内の1人。JITは、プラートフ氏につき、地対空ミサイル・システム「ブーク」の移送に関与し、航空機の撃墜した地域の警備を担当した容疑を発表していた。

オランダ政府は、2018年5月、オーストラリア政府とともに、MH17撃墜事件への関与につき、ロシアを正式に断罪している。

また、2020年3月から、オランダのスキポール裁判コンプレクスにて、MH17機撃墜事件の公判が始まっている。

オランダ政府は7月10日、同撃墜事件につき、ロシアを欧州人権裁判所にて提訴すると発表した。


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