元警察長官「警察改革は完全に破綻した」
ウクルインフォルム
ハティア・デカノイゼ元国家警察長官(2015~16年)は、ウクライナの警察改革は完全に破綻したとの見方を示した。
デカノイゼ元警察長官がラジオ・スヴォボーダ通信へのインタビュー時に発言した。
デカノイゼ氏は、「はっきり言うと、警察改革は、最後まで実現されていないという状態ではなく、恐らく、最終的に破綻したのだ。警察改革は、交通警察(改革)のみが想定されていたのではない。その改革は、共通部分、刑事警察、捜査機関に関するものであり、そして最も重要なこととして、治安機関システムが改革される際には、同時に裁判システムと検察システムも改革されなければならないのだ」と発言した。
また同氏は、適正再試験にて解雇されていた93%の警察官が、裁判を通じて警察内の元のポストに戻っていることを指摘した。
デカノイゼ氏は、警察改革破綻の理由として、無理解、あるいは改革実現に向けた断固とした政治意思の欠如であると指摘した。
同氏は、「最も重要なことはウクライナ国民が満足することなのだが、実際には国民は不満を抱いている。もし警察、裁判、検察、あるいは治安機関システムに、社会の信頼がなければ、それは、改革は一切存在していないことを意味する。しばしば私に対し、私のチームがシステムを破壊しているとの断罪があったが、しかしながら、最も重要なことは、システムが最後まで破壊されなかったことであり、私はそのことをこそ残念に思っている。そのため、ソヴィエト的泥沼から抜け出すためには、そのソ連構造を嫌悪しなければならないのだ。汚職を嫌悪しなければいけない!法を超越した場所に自らを置く人物を罰するための、法があるべきだ」と発言した。
ハティア・デカノイゼ氏は、2015年から2016年にかけて国家警察長官を担っていた人物。この期間、内務省改革の一環で、交通警察部隊が創設されている。