マレーシア機撃墜の容疑者、被占領地で武装集団に拘束=BBC

マレーシア機撃墜の容疑者、被占領地で武装集団に拘束=BBC

ウクルインフォルム
2014年のウクライナ東部におけるマレーシア航空機MH17撃墜事件の4人の容疑者の内の一人、レオニード・ハルチェンコ容疑者が本年3月に被占領下ドネツィク市にて武装集団に拘束されていたことがわかった。

14日、英BBCロシア語版が報じた

報道には、2014年、ハルチェンコ容疑者は、「クロート」というコードネームを持ち、武装集団「DPR」の「GRU情報部隊」の一つの指揮官を務めていたと書かれている。ハルチェンコ氏は、2020年3月9日にオランダにて始まったMH17撃墜事件裁判にて、公式容疑者の一人。

BBCは、「3月11日、ハルチェンコ氏は、ドネツィク市の自宅付近で『DPR政権』により逮捕された。しかし、全く別の刑事捜査においてだ」と報じた。

BBCは、この情報を2014〜15年に「DPR軍司令部」と関係を持っていた関係者と、ハルチェンコ市の業務上の同僚であったとする人物から確認を取ったと伝えている。

報道には、ハルチェンコ氏の逮捕期間が5月8日に2か月間延長されたとある他、現在同氏がドネツィク市の「DPR司法省」の拘置所に拘束されていると書かれている。

関係者は、「容疑はおかしなもので、(編集注:ハルチェンコ氏が)あたかも2014年に違法な家宅捜索に参加したことと、違法に武器を保管していたこととなっている。一つ目の容疑においては、被害者側にハルチェンコ氏へのクレームがない。二つ目の容疑は、その拳銃は、2019年に『国家安全保障省』にて、ハルチェンコ氏に対してMH17捜査関連の安全確保のために提供されていたものだ」と発言した。

ハルチェンコ氏の業務上の同僚であったとする人物は、今回の同氏の拘束につき、ウクライナ側特殊部隊による同氏の連行の可能性を完全に排除するためだと考えているという。この人物は、「ハルチェンコ氏は最近までドネツィク氏で平穏に暮らしていたし、自身にそのようなこと(連行)が起こるなどとは疑っていなかった。もしかしたら、そのような激しい方法で彼を警護しているのかもしれないが、しかし、人の安全を確保する手段としてはそれは非常に奇妙だ」と発言した。

なお、ウクライナの特殊部隊は、2019年夏に被占領下ドネツィク州から、「DPR」の戦闘員であり、MH17の証人・容疑者であるヴォロディーミル・ツェマフ氏を連行したことがある。

その後、2019年9月、ツェマフ容疑者は、ウクライナとロシアの被拘束者交換の際にロシア側に明け渡されており、その後同容疑者は「DPR」が支配する地域で居住している。

2019年6月19日、マレーシア航空機MH17撃墜事件の捜査を行う国際共同捜査チーム(JIT)は、レオニード・ハルチェンコ氏を含む4名を同撃墜に関与した容疑者として起訴している


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