メディア連合、モスクワ聖庁による復活祭への信者参加呼びかけを非難

メディア連合、モスクワ聖庁による復活祭への信者参加呼びかけを非難

ウクルインフォルム
複数の報道機関と関係団体からなるメディア連合「意識的選択を支持するメディア」は、ウクライナ正教会モスクワ聖庁(ロシア正教会傘下)のオヌーフリー府主教が信者に対して、復活祭の際に教会を訪れるよう呼びかけていることにつき、ウクライナ国民への破壊工作だと指摘している。

16日、「意識的選択を支持するメディア」の声明がニュースサイト「メディア探偵」に掲載された

声明には、「私たち、メディア連合『意識的選択を支持するメディア』とメディア関係市民団体は、コロナウイルスの感染拡大の最中のウクライナ正教会モスクワ聖庁のオヌーフリー府主教による信者に対する復活祭典礼への参加のために教会を訪れよとの呼びかけを非難する」と書かれている。

声明にはまた、新型コロナウイルス感染拡大を受けてウクライナ政府が国内の宗教関係を含む大規模行事を禁止していることが喚起され、その他の教会が復活祭の際も自宅に残るよう呼びかけていることが指摘されている。

その上で、メディア関係者は、「しかしながら、ウクライナ正教会モスクワ聖庁のオヌーフリー府主教は、2020年4月14日の呼びかけにて、全ての希望者は典礼参加のために教会を訪れ、衛生ルールを維持して屋外にて祈ることが可能だと発言した。私たちは、このような声明をウクライナの民への破壊工作の試みとみなす。信者たちは教会に生き、致死的な危機に、自らだけでなく子供、親、隣人、医療従事者、周りの人皆をさらすことになるのだ」と主張している。

更に、声明には、教会にて人の集団を生み出すことでCovid-19の国内拡散が進めば、国民の健康を害するだけでなく、ウクライナのイメージも損なうものだと指摘されており、政権に対して、教会を訪れる危険に関して国民への説明を強化するなど、この問題に対応すべきだと書かれている。

メディア関係者は、「私たちは、宗教コミュニティへの介入で非難されることを避けたい政権のデリケートな状況は理解している。しかし、現在起きていることは、クレムリンによる、将来のウクライナ国民の死をウクライナ政権へ責任転嫁する試み以外の何物でもない」と強調している。

加えて、同連合は、国内メディア関係者に対して、社会的責任を示して、防疫措置への違反の危険性を読者・視聴者に伝えるよう要請している。

この声明に参加したのは、メディア連合「意識的選択を支持するメディア」と複数の団体。メディア連合への参加組織は以下のとおり。UA:第一(公共放送局)、ウクライナ・ラジオ(公共放送局)、市民ラジオ、ウクルインフォルム通信、リーガ通信、市民ドンバス・テレビ、新時代誌、ラジオNV、ウクライニアン・ウィークリー誌、オピニオン、メディア探偵通信、マス情報研究所、ピリープ・オルリク記念民主主義研究所、地方出版発展研究所、インターニュース・ウクライナ、公共性基金、ウクライナ危機メディア・センター、ウクライナ出版連合、情報キャンペーン「報道の向こう側」。

これに先立ち、ロシア正教会傘下のウクライナ正教会モスクワ聖庁が信者に対して、復活祭の典礼を訪れるよう呼びかける発言を行なっていた。なお、ロシア正教会は、ロシアの信者に対しては、防疫方策を最大限遵守し、自宅に残るよう呼びかけている。

キーウ(キエフ)では、ヴィタリー・クリチコ市長が、ペチェルシク大修道院(モスクワ聖庁が利用)にてCovid-19に約90名のクラスター感染が発生したことを受け、関連委員会の決定を持って同大修道院を防疫期間閉鎖すると発表している。


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