「メディアの人気者」ゼレンシキー氏は、プーチン氏にとっての「挑戦」である=独報道
10日、独ニュースサイトt-onlineが報じた。
同記事では、秋にプーチン氏が、ゼレンシキー氏のことを「かわいらしく、誠実な人」だと思うと述べていたが、春、ウクライナの大統領選挙が終わった時には、プーチン氏はゼレンシキー氏を祝福さえしなかったことが喚起されている。また、プーチン氏が、夏には、テレビで演技をするのと、国家を運営するのは異なるものだと述べて、ゼレンシキー氏を苛立たせようとしていたとも書かれている。記事には、プーチン氏のゼレンシキー氏に関する表現が変遷していると指摘されている。
「プーチン氏にとって、『メディアの人気者』ゼレンシキー氏は、長い間、挑戦となっている」と書かれている。
反ロシア的スローガンを好んだポロシェンコ前大統領は、「紛争時の嫌悪対象として理想的だった」が、それとは異なる、元俳優で、人気があり、シンパシーを集めるゼレンシキー氏の言動は、多くのロシア人にも気に入られていると説明されている。
そして、同記事は、ロシア国内にてプーチン氏への不満が高まっていることを喚起しつつ、「プーチン氏は、「強力な人物として、パリに向かったわけでは全然ない」との見方が示されている。ロシアは経済危機であり、高い物価への不満が広まっており、シリアやウクライナでのロシアの戦争も好意的には受け入れられれておらず、更には、ウクライナの紛争により科されている米国や欧州連合(EU)の制裁がロシアの発展を妨げていると指摘されており、制裁解除に向けて、ロシアは紛争において進展を必要としているのだとの考えが示されている。
また、記事の筆者は、ゼレンシキー氏とプーチン氏の間に良い「化学反応」が見られたと指摘している。4者会談冒頭、プーチン氏がゼレンシキー氏に対してカメラに向いて笑顔を向けるよう促した場面、それから、1時間20分続いた2者会談後、プーチン氏がゼレンシキー氏との会談を「良かった」とコメントしたことが喚起されている。
写真:TASS