バレンシア自治州議会、ウクライナのホロドモールをジェノサイドと認定
バレンシア議会の議員たちは、決議「20世紀の大犯罪である1932~1933年のホロドモールの認知度向上と非難」を満場一致で採択した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
各会派の議員たちは、それぞれの演説の際に、ホロドモールをジェノサイドとする評価に同意すると発言した。
同議会には、ウクライナ総領事のオクサーナ・ドラマレツィカ氏や、ウクライナ人コミュニティの代表者が10名強出席していた。
決議導入部分には、「スターリンの全体主義体制が実行した、非人道的な虐殺行為を最も強く非難する」との記述がある。
本文では、バレンシアの現世代・次世代のためにホロドモールを記憶することが警告へと繋がるよう、バレンシアの行政機関に対して、「20世紀のその他の大犯罪とともに、独裁者の弾圧と殲滅の形をとったホロドモールを認知し、非難すること」を促進することが要請されている。
その上で、決議は、行政機関に対して、今後3か月以内に本件関連分野でどのような方策を採ったかにつき、報告することを義務付けている。
今回の決議を準備し、採択を提唱したのは、市民団体「Instituto 9 de Mayo」で、1年前に在バルセロナ・ウクライナ総領事館と協力してプロジェクトを始めていたのだという。
同団体代表者のパブロ・ヒリャ氏とアンドリー・ヤクブウ氏は、今回採択された決議により、今後ホロドモールの啓蒙が進むよう、行政の行動をサポートしていくと発言した。
なお、2010年には、スペイン議会の教育委員会が、ホロドモールを教育プログラムに加えるとのカタルーニャ系の政党の提案を否決している。スペイン国内では、地方レベルで、バスク(2003年)、カタルーニャ(2007年)、バレアレス諸島(2007年)の議会がホロドモールをジェノサイドと認定している。