ウクライナ、ミンスク協議にて、シュタインマイヤー・フォーミュラの履行条件を提示
18日、オリフェル三者コンタクト・グループ(TCG)ウクライナ代表(クチマ元大統領)報道官が同日のTCG会合の結果を自身のフェイスブック・アカウントにて伝えた。
オリフェル報道官は、「TCGウクライナ代表は、ウクライナは地方選挙に関する通称『シュタインマイヤー・フォーミュラ』の本質面には原則的な反対はないことを伝えた。しかしながら、同フォーミュラの実現が可能となるのは、次の条件が履行された場合のみである。すなわち、完全な停戦、欧州安全保障協力機構ウクライナ特別監視団(OSCE/SMM)のウクライナ全土での効果的監視の保障、ウクライナ領からの外国軍部隊・兵器の撤収、衝突ライン沿い全域での兵力・機器の引き離し、ウクライナ中央選挙管理委員会、ウクライナの政党・マスメディア、国際監視員の活動保障、現在ウクライナがコントロールできていないウクライナ・ロシア間国境地点のコントロール確立、ウクライナ国内法、国際法、ミンスク諸合意が定めるその他の事項の履行である」と伝えた。
加えてオリフェル報道官は、ウクライナ側は、ゾロテーとペトリウシケの2地点における兵力・機器の引き離しの準備ができていることを再確認したと伝え、さらに、同日のミンスク会合で、ロシア側が引き離し可能な日程の確定を妨害したことを伝えた。報道官は、ロシアのこのような態度は、これらの地点の治安情勢を脅威におとしめるものだと指摘した。
更に、オリフェル報道官は、本日のミンスク会合では、被拘束者の相互・同時解放に関して、著しい進展につき合意できたと伝えた。同報道官は、スタニツャ・ルハンシカの橋の修理の動向についても協議されたと書き込んだ。
報道官は、TCGの社会・経済問題作業部会では、ドンバス地方の生活に不可欠なインフラを保障することと冬季に向けた準備についての作業が行われたと報告した。
これに先立ち、9月13日、プリスタイコ外相は、ウクライナ政権はドネツィク・ルハンシク両州一部地域(編集注:被占領地域)を含めたウクライナ全域における地方選挙実施の可能性について作業を行っていると発言した。
また、ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は、ノルマンディ4国の首脳会合開催の際には、「シュタインマイヤー・フォーミュラ」とミンスク諸合意のその他全ての項目について審議されると発言していた。
これに関連して、ユーリー・ウシャコフ・ロシア連邦大統領補佐官は、ノルマンディ首脳会合では、スタニツャ・ルハンシカ、ゾロテー、ペトリウシケの3地点での兵力引き離し、ドンバス地方の特別地位、「シュタインマイヤー・フォーミュラ」に関する合意を文書化しなければならないとし、本件に関しては首脳会談まえに事前に合意しなければならないと述べていた。