被占領地域の選挙:ツィンツァゼ議員、露に有利な条件となる被占領地選挙の実施につき警告
ウクルインフォルム
イヴァンナ・クリムプシュ=ツィンツァゼ最高会議欧州連帯党議員(欧州統合委員長)は、被占領地域の選挙はウクライナがロシアに有利な条件を受け入れ始めることになる可能性を警告した。
13日、ツィンツァゼ議員がキーウ(キエフ)にて開催されるヤルタ欧州戦略会議(YES)にて記者に発言した。
同議員は、「ウクライナが現在どのような選挙を被占領地域で行う準備があるのか、私は理解できない。なぜなら、私たちの主張は過去数年間、まず治安問題を解決し、人々の安全を確保し、それから選挙を行う、というものだったからだ」と発言した。
同議員はまた、複数地点での部隊の撤退は、その地の安全の保証や国内避難民の帰還をもたらすものではないと指摘した。
同議員は、「そもそも、複数の外国の同僚たちから聞くように、あらゆる部隊、ロシア正規軍や傭兵が掘っ建て小屋の中にいる条件下での選挙実施とは、私は、いったいどんな手段で実施するのかわからない」と発言した。
同議員は加えて、本日、最高会議が中央選挙管理委員会の委員を全員期限前に解任したことへの懸念を表明し、「私は最初、政治的にコントロールしやすいように中央選挙管理委員会に手にしたいのだと思っていた。しかし今は、中央選挙管理委員会を得て、その委員会に被占領地域において選挙を実施させ、(その結果を)承認させるという具体的課題があるのだと見ている。私は、さらに、現時点では、それはロシアに有利な条件で、ウクライナの領土一体性が部分的に回復したかのように見えるだけに過ぎないのだと思っている」と発言した。
なお、これに先立ち、同日、ヴァディム・プリスタイコ外相が、ウクライナ政権は、被占領下ドンバス地方を含む、ウクライナ全土での地方選挙を実施したいと思っていると発言した。その際、同外相は、被占領地での選挙実施を定める「シュタインマイヤー・フォーミュラ」は、ポロシェンコ前大統領が合意したものだと発言していた。