ウクライナがロシアに引き渡した人物のリスト=報道

ウクライナがロシアに引き渡した人物のリスト=報道

ウクルインフォルム
7日、ロシアとウクライナの間で被拘束者の交換が35名対35名のフォーマットで実施された。ウクライナ側には、24名のウクライナ海軍軍人と、センツォフ映画監督やスシチェンコ・ウクルインフォルム記者をはじめ11名の政治囚が解放された。同時に、ウクライナからロシアにも複数人物が引き渡された。そのうち、ロシア国民は10名のみである。

ウクライナからロシアに引き渡された人物のリストを、TSN局が報じた

1.ヴォロディーミル・ツェマフ:武装集団「DPR」戦闘員。被占領下スニージュネで暮らしていたところ、ウクライナの特殊部隊が本年6月末にから連行した。連行は、被占領地の奥深くで行われた極秘作戦であり、現在まで連行の詳細は明かされていない。

ツェマフ氏は、被占領下スニージュネにて、「DPR」の対空防衛部隊指揮官を務めていた人物。ツェマフ氏の被占領地からの連行の主要な理由は、同氏が、2014年のマレーシア航空機撃墜の捜査において、重要な証言者となり得るからだと言われている。メディアは、ツェマフ氏が撃墜に用いられた「ブーク」をあたかも「隠蔽した」と告白した際の動画を見つけ報じている。

6月29日、シェウチェンキウシキー地区裁判所は、ツェマフ氏の未決囚予防措置として逮捕を決定。オランダの検察は、ツェマフ氏をロシアとの拘束者交換に含めないよう、ウクライナ検事総局に書簡を出していた。しかし、9月5日、控訴裁判所がツェマフ氏の拘束延長を取り消し、同氏を特別義務を課した上で釈放した。8月30日、ウクライナとロシアの人質交換が実現しなかった理由は、ロシア側が最終段階でツェマフ氏を交換リストへ含めることを要求したからだと考えられている。ツェマフ氏の解放の30分後、プーチン露大統領は両国間の交換は「大規模のものとなるだろう」と発言している。

2.キリロ・ヴィシンシキー:露リア・ノーボスチ・ウクライナ通信の元編集長。ISTV局や「ロシア1」局でも働いていたことのある人物。クリミア占領時は、記者として現地で活動し、ロシアの行為を正当化していた。これにより、ロシアから「クリミア返還」の表彰を受けている。また、同氏は、ロシアから「祖国への貢献」の勲章を受けている。

2018年5月、ヴィシンシキー氏は、国家反逆罪容疑で拘束された。保安庁(SBU)は、同士がロシアからセルビアを経由して、反ウクライナ的報道を準備するべく資金を受けていたことを明らかにした。裁判所がヴィシンシキー氏の未決囚予防措置として逮捕の判決を出していたが、2019年8月、釈放された。

3.エフゲン・マフョードフ:ロシア国民。オデッサの「反マイダン」の参加者。2014年に同年5月2日のオデッサでの約50名の死者を出した騒動への関与の容疑で拘束された。

2017年に無罪となり釈放されたが、即座に分離主義、政権崩壊行為、騒動計画の容疑で再拘束された。8月19日に保釈金が払われ釈放されていた。

4.マクシム・オディツォウ:元ウクライナ軍人。「クリミア脱走者」捜査の対象者。

5.オレクサンドル・バラノウ:元ウクライナ軍人。オディツォウ同様「クリミア脱走者」捜査の対象者。

6.オレクサンドル・ラクシン:ウクライナ軍人。ロシア連邦との共謀罪で断罪。2019年6月に拘束。捜査側は、ロシア連邦保安庁(FSB)がラクシン氏を雇ったのは2017年だと考えている。ラクシン氏は、ウクライナの装備情報を集めていた他、SBU職員を勧誘しようとしていた。9月5日に、8月後半にラクシン氏が特別義務下で釈放されたことが判明していた。

7.オレクサンドル・サッタロウ:元ウクライナ治安機関職員、「ベルクト」に所属。分離主義で断罪。クリミア占領時に「クリミア自警団」として、セヴァストーポリのベリベク飛行場の封鎖に参加。

8.イーゴリ・キマコフスキー:ロシア国民。FSBエージェント。2015年6月にSBUが同人物のドネツィク州ベレゾヴェ町での拘束を発表。SBUは、キマコフスキー氏が「DPR」戦闘員との連絡を行い、ウクライナ軍の配置地点の情報を伝えていたと発表していた。キマロフスキー本人は、教師であり、ドンバス地方にはインフラ復興のためのボランティアとして訪れたと述べていた。

9.アレクセイ・セジコフ:ロシア国民。ロシア連邦軍予備中尉。「LPR」側で戦闘に参加。2016年7月にウクライナ軍がセジコフ氏を人質に拘束。1年後に、裁判所がセジコフ氏をテロ活動で有罪とし、懲役11年を言い渡していた。8月22日に、被拘束者交換に同意をする文書を書いたと述べていた。

10.ユリヤ・プロソロヴァ:ウクライナ国民。ロシア特殊機関に雇われていた人物。2017年10月に拘束。マリウポリのテロの容疑で断罪されていた。同テロにより、SBUのオレクサンドル・ハラベリュシュ大佐が死亡している。プロソロヴァ氏は2018年10月に自身の罪を認め、12年の懲役刑を受けていた。TSN局へのインタビューでロシア特殊機関にどのように雇われたかにつき答えている。

11.ヴィクトル・アゲエフ:2017年6月、ドンバスの戦闘でウクライナ軍の人質となった人物。

12〜15.オレーナ・ボボヴァ、ヴァレリー・ピカロウ、デニス・ヒトロウ、ペトロ・メリニチューク。2014年5月のオデーサにおける反ウクライナ集会参加者。メリニチューク氏はモルドバ国籍、その他はウクライナ国籍。2017年3月に拘束され、国家反逆罪の容疑がかけられていた。8月21日、複数の地元メディアや分離主義系メディアが、4名全員がオデーサの拘置所から釈放されたと伝えていた。

16.スタニスラウ・イェジョウ:ウクライナ国民。ヴォロディーミル・フロイスマン前首相の通訳として働きつつ、スパイ活動を行なっていた人物。2017年12月20日に拘束された。

17.アレクサンドル・ヴァレヒジス:ロシア国民。スパイ容疑で拘束。

18.アンドリー・ヴァシコフスキー:ウクライナ国民。元SBU職員。

19.ヴォロディーミル・ハリチー:ウクライナ国民。セヴァストーポリ市議会元議員。

20.セルヒー・フナチイェウ:ウクライナ国民。違法武装集団参加。

21.セルゲイ・エゴロフ:ロシア国民。違法武装集団参加。

22.アルカジー・ジドキフ:ロシア国民。武装集団側で戦闘参加。

23.オリガ・コヴァリス:ロシア国民。スパイ。

24.パヴロ・チェルニフ:ロシア国民。スパイ。

25、26.ドミトロー・コレノウシキー、ヴィクトル・フェドロウ:ウクライナ国民。スパイ。

27.セルヒー・ラザリェウ:ウクライナ国民。ロシアのエージェント。ウクライナ空軍大佐。

28.ユーリー・ロマコ:ウクライナ国民。スパイ。

29.アントニナ・ロジオノヴァ:ウクライナ国民。元国家警護隊隊員。スパイ。

30.デニス・シドロウ:ロシア国民。武装集団戦闘員。

31.オレクサンドル・タラセンコ:ウクライナ国民

32.アスラン・バスハノウ:ウクライナ国民

33.ミコラ・イェリョミン:ウクライナ国民

34.アンドリー・コステンコ:ウクライナ国民

35.オレフ・ホメンコ:ウクライナ国民


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