ウクライナ・ポーランド間の緊張関係は敵を喜ばせるだけ=ゼレンシキー大統領
31日、ゼレンシキー大統領が、ドゥダ・ポーランド大統領との会談後共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー大統領は、「1939年9月1日、ポーランドの人々はドイツ侵略者たちから祖国を守るために立ち上がった。その際、ウクライナ人もポーランド人とともに立ち上がっている。彼らは、その頃、ポーランド共和国の国民だったのだ。歴史家の分析で、ポーランド軍の中で数千のウクライナ人が戦っていたとのことがわかっている。彼らの多くが、ナチス軍との戦いで命を落とし、また、共産党の全体主義政権の犠牲となり、カティンやミドネの事件で殺された。私たちは、ウクライナとポーランドの友好の強固な基本について話をする際、これらのことを常に思い出さねばならない」と発言した。
大統領はまた、現在、ポーランド人たちは、ウクライナの領土一体性防衛を支援してくれていると指摘した。
ゼレンシキー大統領は、「今日も80年前も、ポーランドは積極的かつ包括的に、ウクライナが領土一体性を守るのを支援している。ウクライナの戦士たちとともに行動するポーランド人たちがいるのだ」と指摘した。
ゼレンシキー大統領はまた、ドゥダ・ポーランド大統領に対して、今回の第二次世界大戦開始から80年経過に関する式典への招待につき謝意を伝えた。
大統領はまた、ウクライナとポーランドの共通の歴史には、誇るべき事例が多くあると指摘した。
一方で、大統領は、「同時に、私たちは、共通の悲劇のページに対して目を閉じない。今日、私たちは、ドゥダ大統領と、歴史と現代の問題を非常に率直に議論した。私は、対話と理解をもって解決することのできない問題が、私たちの間に一切ないことを嬉しく思う。そして、それが最も重要なことである。ウクライナとポーランドの緊張関係は、我々の敵に対するプレゼントになってしまうかもしれないのだ。私たちは、そのようなことをしてはならない」と発言した。
なお、8月31日、ゼレンシキー大統領は、ポーランドを公式に訪問し、アンジェイ・ドゥダ・ポーランド大統領等と会談している。