ゼレンシキーの成功が露政権に不愉快な質問を突きつけている=オーストリア紙

ゼレンシキーの成功が露政権に不愉快な質問を突きつけている=オーストリア紙

ウクルインフォルム
プーチン露大統領に似ている人物は、ウクライナでは長期の活躍はできない。

ウクライナでの政治の新人であるヴォロディーミル・ゼレンシキー氏と彼の政党の成功は、ロシア政権の繰り返す「政権が変わらないことが国家の発展の前提条件」という説明に疑問を突きつけ、「失敗した政府は、交代させねばならない」というウクライナ的政治スタイルのことを、ロシアやベラルーシの人々に考えさせるきっかけとなっている。

オーストリア日刊紙「プレッセ」に、「ゼレンシキー氏の成功が、クレムリンにとって不愉快な質問を突きつけている」と題する記事が掲載された。

「旧ソ連空間では、政治家ヴォロディーミル・ゼレンシキーは『細胞治療』として受け止められている。日曜日の選挙の後、最高会議で圧倒的多数を獲得したウクライナの新大統領は、隣国でも成功者だと受け止められている。その受け止めは、政権に長らく居座る老いるコルホースのボスや元KGB将校の存在を考えると、おかしなことではない。最近、モスクワでは、西の小さな隣国の方を羨ましそうに眺めて、その新人への尊敬を語る人々を見かける。その隣国では数年ごとに大統領が変わる、外から来た人物が勝ち、その政党も勝つ、ロシアやベラルーシでは思いもよらないことだと、彼らは述べている。『しかし、それはどうしてだろうか?』そのような疑問を抱く人々は、日に日に増えている。」

記事の筆者、モスクワ特派員のユッタ・ゾメルバウエル氏は、ウクライナとロシアの政治プロセスは、正反対だと指摘する。ウクライナでは変化が模索されるが、ロシアでは権威主義的な安定原則が存在するのだという。ゾメルバウエル氏は、「ロシアでは、プーチン露大統領に近い人々が『安定のみが国家の発展を可能にする』という「念仏」を繰り返すことで、政権を長年運営してきた。他方で、ウクライナでは、1991年の独立宣言以降、魅力的な『変化』という言葉が繰り返されてきた。しかも、その変化には高い代償も払われている。ウクライナでは、失敗した政府は、立ち去らされるのだ」と書いている。

筆者は、正にそのような論理がゼレンシキー氏を勝利させたのだと主張しつつ、「彼にはチャンスがあるが、同時に失望されるリスクもある」と述べる。筆者は、「いずれにせよ、有権者が決定を下したのだ。他の誰でもなく、有権者の決定である」と主張する。同時に筆者は、「私がもしウクライナの有権者に何かアドバイスするとしたら、次回は、もっと注意深く人の話を聞き、より良く注意を向け、決定採択のためにより多くの情報を得ると良いと述べるであろう。それは、ポピュリズムの時代において、その他の欧州の民主的な国でも起こっている問題である。オーストリアを含め」と書いている。

筆者は、ロシアでは「時計の針は反対に進んでいる」と述べ、「政治では、『公正なゲーム』ではなく、『汚いゲーム』が行われている。例えば、現在のモスクワの地方選挙でもそうだ。その選挙には、民主的な野党は参加の機会を与えられていないのだ」と指摘する。

記事には、「人気を失いつつあるクレムリンのエリートは、あらゆる批判の声を押さえつけたがっているようだ。彼らを批判するための理由はたくさんあるのだ。経済停滞、エリートの自分勝手なメンタリティ、社会サービスや教育の縮小。ロシアの『コントロールされる民主主義』の運営には、どんどん困難が増えている」と説明されている。

筆者は、ロシアでは、例え非常に深刻な問題の暴露があっても、通常、暴露された人物は何の被害も受けないのだと指摘する。「国民に対する報告や、責任といった用語は、政治辞書に載っていないのだ。プーチンのシステムでは、政治家は政権幹部に対してのみ責任を負っているのであり、有権者に対してではない…。誰かが辞任する場合、それは、上層部でそのような決定が下されたからに過ぎないのだ。」

その上で、筆者は、ゼレンシキー大統領も「旧ソ連的誘惑の影響がないわけではない」と述べ、大統領には、権威主義的本能、政治技術的な手品のような言動、クラエインテリズム的な約束、真の/想像の敵の排除願望が見られると指摘した。

筆者は、「ヴィクトル・ヤヌコーヴィチという前任者の運命を思い出すことで、彼を最大の過ちから守れるかもしれない。つまり、ウクライナでは、プーチンに似る者は、長く生きられない、ということである」とまとめている。


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