大統領、伊で有罪判決の宇国民引き渡し手続き開始を外務省・検事総局に指示
ウクルインフォルム
12日、イタリアの裁判所にて、ウクライナ国家警護隊元隊員のヴィタリー・マルキウ氏に24年の有罪判決が言い渡されたことに関し、ゼレンシキー大統領は、ウクライナ外務省と検事総局に対して、至急、マルキウ氏のウクライナへの引き渡し問題に取り掛かるよう指示を出した。
同日、大統領府広報室が伝えた。
ゼレンシキー大統領は、「新政権とこれら機関の未交代のトップの間の政治的対立は一旦忘れ、国家警護隊クリチツィキー記念大隊元隊員のヴィタリー・マルキウ氏のウクライナへの引き渡しのために最大限の努力を注いで欲しい。それまでの間は、私は、イタリアにいるウクライナの外交官に、ウクライナの退役兵(編集注:マルキウ氏)と恒常的にコンタクトを取るよう指示する」と発言した。
また、アヴァコウ内相は、ツイッター・アカウントにて、マルキウ氏への懲役判決に控訴すると発表した。
同内相は、「マルキウ氏に24年間。イタリア裁判所の不正義かつ恥ずべき決定だ」と書き込み、同判決には控訴すると伝えた。
また、内相は、「私たちの国家警護隊隊員とウクライナは、ロッケリ記者の死に罪を負っていない。同氏は、ドンバス地方スロヴヤンシクにて戦争を展開したロシアの侵略の犠牲者となったのだ」と強調した。
これまでの報道にあるように、7月12日、イタリアの裁判所がウクライナの国家警護隊元隊員であるヴィタリー・マルキウ氏に懲役24年の有罪判決を言い渡していた。
同氏には、2014年5月24日にイタリア人写真家のアンドレア・ロッケリ氏とロシア人の通訳者アンドレイ・ミロノフ氏を複数名で事前に計画して殺害した容疑がかけられていた。ロッケリ氏とミロノフ氏は、当時武装集団支配地域であったウクライナ東部のスロヴヤンシク近郊カラチュン山付近で迫撃砲砲撃により死亡している。